第2話 あの日の成果
襖が開く
ナナ狐「お待たせ……コーヒー入ったわよ……ほら、ギンギンも行きましょう」
ギンギンもナナ狐の後ろにペタペタとついてお茶菓子を持ってくる
主人公は真剣に今月号の『悦楽天』を読んでいる
ナナ狐「……どうしたの?真剣に今月号の悦楽天なんか読んで……ついにあなたもエロマンガの偉大さに目覚めたのかしら?」
ナナ狐コーヒーを置く
ナナ狐「ギンギン、お菓子ありがとう」
喜ぶギンギン
主人公「いや、ナナ狐のマンガ載ってないかなって。この前出した」
ナナ狐主人公の横に座る
ナナ狐「よいしょ……まぁ、最近は一般誌デビューも増えているしあなたが興味を持っても何ら不思議ではないけど……え、この前私が出したマンガが載ってないか確認してたの?」
ナナ狐「ま、まだよ……確か発表は来月号に載る予定だから……はぁ、久々に思い出したら緊張してきたわ……折角忘れていたのに」
主人公「あ……ごめん」
ナナ狐「……なんてウソよ。一瞬だって忘れる訳ないじゃない……あなたとの出会い……私の夢……大切な物が詰まった作品だもの」
主人公「ナナ狐……」
ナナ狐「だからね……何かいい結果が出ればいいとは思うわ……でもそう思うと同時に不安で何も手につかなくなるのだから」
主人公頭を撫でる
ナナ狐「んっ……頭撫でてくれるのね……私そんなに泣きそうな顔してた?」
主人公「んー、可愛かったかな」
ナナ狐「なによ、可愛かったって……普段の私は可愛くないみたいな言い方ね」
主人公「そ、そんな事は」
ナナ狐「言い訳してもダメよ……私の可愛さもう一度確認させてあげましょうか……ゆっくり布団の中で……」
その時ギンギンが歩いてくる
ナナ狐「あ……ギンギンも私のこと心配してくれるの?」
ナナ狐がギンギンに軽くポンポンと手を置く
ナナ狐「フフッ、大丈夫よ……どんな結果でも私は受け入れるわ……私は諦めたりなんかしない……だからギンギンも応援してね」
優しく頭を撫でるナナ狐 喜ぶギンギン
ナナ狐「……プッ……なにこれ。あなたが私を撫でて、私がギンギンを撫でてる……あは、あはははっ」
ナナ狐「……ありがとう。やっぱりあなたは最高の助手ね」?