Track 3

深化

貴方は今、真っ白いミルクの海にいます。 この世界へ、貴方はやってきました。 もう、とっても深い場所にいるの。 そうここがサキュバスの夢の世界。 ここは、どんなところ? ここは、ふわふわしていて、気持ち良い。 この世界はとっても甘いの。 そう、甘い。甘く出来ている。 貴方が気に入るように、興奮しちゃうように出来ている。 ふわふわ甘くて、ほわほわしてる。 貴方の体はその甘いものに包まれている。 それが、とても安心感を呼び込む。 多幸感が支配する世界。幸せだと感じられる世界。 この世界は、そういう風に出来ているの。 甘いって言われても、あんまり想像出来ないかもね。 それに、甘いのが少し苦手な人もいるかもしれない。 けど、甘くてふわふわしているものに、暖かく包まれる。 優しく、抱きしめられるの。優しく、優しく、無理なく。 暖かさが、隣にある。ほわほわしているものが、ね。 安心、するよね? とっても暖かい、包み込んでくれる。不快なわけがない。 安心して、どんどん感覚が甘さで冒されていく。 その気持ち良さに、少しだけ身を任せて見よう。 (15秒間を空ける) ゆっくり包み込まれて、どうだった? 漂うだけで気持ち良い世界も、あるんだよ。 安心して、何も考えないで安心だけ出来る世界。 こういうの、体験したことないかな。 覚えてない、だけかもよ? (10秒間を空ける) どんどん、沈んで行く。 沈み込んでいく。そうすると、どうなる? どんどん、水圧が上がるよね。 だって、海だもんね。 でも、貴方は苦しくない。 押し潰されるような不快感はないの。 とっても気持ち良い。 水圧があるような不快感はないよね。 でもね、変化はちゃんとあるんだ。 体が、小さくなっちゃうんだよ。 そう、小さくなっちゃうの。 気付かなかったかな。 言ってなかったから、気付くはずないよね。 だって、目を閉じていたんだもの。気付けるわけないよね。 夢の中に入って、深いところまで来て、気付けるわけない 驚いたかな? とっても唐突だったからね。 きっと、納得出来なくて、何で?と思ってると思うわ。 でも、言ったでしょう? 貴方がとっても好みだって。淫乱で可愛らしくて……。 思わず、私の物にしてみたくなっちゃたって。 そう、言葉通りの意味だったんだよ。 聞き流しちゃったかな。 覚えてないかもしれない。 けど、私は言ったよ。 貴方を私の物にしたいって。 うふふふ、もう遅いよ。引き返せないの。 というか返してあげない。 これから、とっても可愛がってあげるね。