③駄菓子屋 ~アイスバーと卑猥な連想と~
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③駄菓子屋 ~アイスバーと卑猥な連想と~
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7月23日、晴れ……
【美崎】
「おっちゃーん! これ二本ちょーだい!」
塔也を連れて散歩に出た先で、馴染みの駄菓子屋からアイスを買った
おっちゃんは「大きくなったなぁ、塔也くん」といいながら従弟の頭を撫でる
毎年遊びにくるから、塔也の顔はみんな覚えてる…
この居心地の良さも、遊びにくる理由のひとつになってると思う
私たちは、駄菓子屋の軒先に置かれている木製のベンチに腰掛けて、袋からアイスを取り出した
夏の日差しに溶かされてしまう前にと、急いで丸い形のアイスバーを頬張る…
【美崎】
「んん~~っ♪ つめたい……けど、おいしいね♪」
夏の楽しみ…冷たいもの、暑さを忘れられるもの…
これがなかったら、夏は本当に地獄だと思う
でも、夏には歓迎される冷たいアイスも、冬になると敬遠されがち……
なんだかわからないけど、ちょっと切ない気持ちになってしまう
【美崎】
「…ん? どうしたの、塔也? 食べないの?」
アイスバーを頬張りながら聞いてみても、塔也は私を見つめたまま動かない……
なにか変なところでもあるかな…と思い、そして思い当たった……
【美崎】
(なるほど……エッチな連想でもしてるのかな?)
男の子は性的なものに目覚めてしまうと、
いろんなものをエッチな方向に連想してしまうって聞いたことがある
【美崎】
(私が舐めてるアイスバーを、自分のオチンチンと重ね合わせてるのかな…?)
塔也は激しく興味をそそられるものを目の前にすると、視線を外せなくなるクセがある…
それはもっと幼いころからあって、今はその対象が、私の『女を感じさせる部分』に注がれてるらしい…
確信を得るために、ちょっとエッチっぽく、ねっとりとアイスに舌を這わせ、唾液をわざと垂らしてみる…
すると、塔也の喉からはっきりと、唾を飲み込む音が聞こえた
…妄想しちゃってるのが丸分かりだ
私は、通りに人がいないこと、駄菓子屋の店主が奥に引っ込んでいるのを確認して、さらに舌を這わせる……
【美崎】
「くちゅ…ちゅぷ、っ…♪ れぇ、る、れる、ぅ…っ♪
んは、ぁ…っ…くちゅ、ぷ…っ、るちゅっ、ぢゅる、ぅう…っ♪」
丸い形に沿って円を描くように舐めたり……
先っぽを舌先でチロチロしてみせたり……
およそ、アイスバーを食べているとは言えないような舌づかいを見せつける……
塔也はずっと、そんな私の口元を見ていた
自分が手にもってるアイスが、溶けて垂れているのにも気づかないほどに……
【美崎】
(あぁ……この子のエッチな視線、クセになっちゃいそう……♪)
そんな彼の様子を楽しみながら、溶け落ちてきた部分を舐めあげた…
【美崎】
「んは、ぁ…っ…おいしぃね…この、『アイスバー』…♪」
まるで、射精前の透明な液体をすくい取るように……
一滴もこぼさないように、丁寧に……
塔也は我慢の限界だったのか、股間を手で隠し始めた……
【美崎】
「塔也…もしかして、私がアイスバーを食べる姿を見て…勃起、しちゃったの…?」
(耳元で甘く囁くように)
不意に耳元で、甘く、ゆったりと囁いてあげると……
それすらも快感になったのか、彼の身体がブルッと震えた
【美崎】
「ふふ…♪ いいこと、してあげる…だからその前に、ちゃんと…アイス食べてあげて?」
食べ物を粗末にするのは良くない
それははっきりしてることだから、ちゃんと教えてあげないといけない
塔也は恥ずかしげに頷いて、溶け始めたアイスを頬張り始める…
私はその様子をニヤニヤしながら眺めていた……