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第2話 がんばる?サキュ姉お昼編

第2話 がんばる?サキュ姉お昼編 お昼過ぎ。洗濯物を干し終えたサキュ姉。 主人公が大学に提出物を忘れていたということを思い出し急遽大学に行くことに。 そこでサキュ姉もなんとなくついていくことにする。 最寄り駅から大学までの道を歩いている二人。 サキュ姉「んー、いいお天気ですね。お洗濯物、きっとよく乾くと思います」 主人公 「そうだね」 サキュ姉「すいません……結局お手伝いしてもらっちゃって。私、洗濯機の使い方は覚えたんですけど、お洗濯物の干し方はわからないのを忘れていました」 主人公 「いいって、洗濯機だけでもすごいよ」 サキュ姉「はい、ありがとうございます!これは立派なスケダチという奴ですね」 主人公 「うーん、なんだろう……遠いような近いような」 サキュ姉「あれ?やっぱりちょっと違いますか?……あ、見えてきましたよ、ダイガク!……駅からは結構歩くんですね」 主人公 「うん、そうだね」 サキュ姉「無理を聞いてくれてありがとうございます♪私、ダイガクは前々から気になっていたんです!……お休みに書類の提出なんて幸運です!……私もよく書類は出し忘れるんですよ♪」 主人公 「あはは、そうなんだー(棒)」 大学に到着。駅から少し離れているため結構大きい敷地面積を誇っている。 サキュ姉「あ、つきました……うわー、おっきいですね……それに建物もいっぱいあります」 主人公 「新校舎も去年出来たしね……じゃあ、ちょっと学生課行ってくるからここで待っててね。提出が終わったら案内するから」 サキュ姉「あ、書類の提出にガクセイカという所に行くんですね……はい、私はここで待っていますので、終わったら案内、楽しみにしていますね」 主人公大学内へ歩いて行く 主人公 「待ってるだけならサキュ姉も大丈夫だよね」 しばし間 サキュ姉「さぁ、しっかりお留守番しましょう……んー、なんだか今日はお休みなのに人間の方が多いですね……皆さん書類の提出なのでしょうか……?」 そこへ通りすがりの学生1(ネル子)と通りすがりの学生2(フー子)が現れる。 学生1 「すいません」 サキュ姉「んー、やっぱり書類は忘れて当然なんですね」 学生1 「あのー、ちょっとお聞きしたいんですが……」 サキュ姉「え……はい?えっと……私ですか?」 学生1 「はい、そうです……オープンキャンパスの受付ってどこなんでしょうか?」 サキュ姉「オープンキャンパス?」 学生2 「おい、ネル子。なんかこの人知らなそうな顔してるぞ(ボソ)」 学生1 「おかしいですね……大人っぽい雰囲気だから絶対ここの関係者だと思ったんですが」 学生2 「ふ、まったく……ネル子の666の獣のカンとやらも頼りにならんな」 学生1 「むっ、元はと言えば待ち合わせに遅れたフー子がいけないんですよ!おかげで部長と合流できなかったじゃないですか」 サキュ姉「あのー」 学生2 「それはさっき謝っただろ!……私だって悪いとは思ってるんだ」 学生1 「じゃあフー子は今日一日私と部長から離れててくださいね♪やりました。部長とラブラブオープンキャンパスです♪」 学生2 「それとこれとは話が別だ!そんな不埒な事は許さんからな」 学生1 「今、何でもするって言ったじゃないですか」 学生2 「一言も言ってないだろ!……大体そもそも私が誘ったのに何でネル子がついてく…」 サキュ姉「あのー」 二人  「なんだ(なんですか?)」 サキュ姉「オープンキャンパスって何ですか?」 場面転換 サキュ姉「はー、なるほど、あなた達は学生さんでこの大学を見学に来たんですね」 学生1 「そういうことです」 サキュ姉「あのー、という事はそちらの方が着ているのはガクセイフクですか?」 学生2 「そのとおりですが……(一応フー子は敬語使えるよ)」 サキュ姉「わー……(キラキラした目で見ている)」 学生2 「な、何かおかしいですか?」 学生1 「オープンキャンパスに制服で来るフー子が珍しいんじゃないですか?……大体みんな私服なんですから……これで木刀持ってたらカチ込みに間違われますよ」 学生2 「なにおぉ!学生たるものだな……」 サキュ姉「はい!とっても珍しいです!……というか近くで見るのははじめてです……はー、通勤の時に見かけましたが……こうなっているんですね……私も着てみたいです」 学生2 「え、はじめてって……」 学生1 「うちの制服見るのがはじめてって意味ですよ。たぶん」 学生2 「あー、そういうことか……なるほど」 学生1 「それはそうと早くしないとはじまっちゃいますよ……あの、お姉さん、受付はわからないですか?……ていうか、おそらくわからないですよね」 サキュ姉「んー、私はわからないんですが……一緒に来た人ならわかると思います」 学生2 「お、連れ合いの方がいるのか……どちらにいるんですか?」 サキュ姉「えっと確かガクセイカという所で……んーっと……確かこっちの方に歩いていきましたね」 サキュ姉が歩き出す 学生1 「なんか歩いていっちゃいましたよ……ついていかないと」 学生2 「そ、そうだな」 場面転換 当然迷うサキュ姉 サキュ姉「んー、こっちのはずなんですけどね」 学生2 「ほ、本当に大丈夫なのか?(ボソ)」」 学生1 「私に聞かないでください(ボソ)」 サキュ姉「あのー、ガクセイカってどこなんでしょうか?」 学生1 「私に聞かないでくだい」 サキュ姉「そうですよねぇ……困りました」 学生1 「あ……ま、まさかこれが世に聞く天然という奴なのでは(ボソ)」 学生2 「ど、どうする?他の人に聞いた方がいいんじゃないか?」 学生1 「そうですね……(ボソ)」 学生1 「えっと、私達、他の人に聞くんで……」 その時サキュ姉の着信が鳴る サキュ姉「あ、すいません!電話です……え、はい……いないですか?……あー、えっと話せば長くなるんですけど……はい!今いる場所ですか?……んー、わかりません……え?……近くの建物に書いてあるアルファベット……あ、Cって書いてあります……はい、その前です……え?近くにいます……どこですか?……あ、いました♪」 電話切る サキュ姉主人公に駆け寄る サキュ姉「わー、探しました~」 学生2 「ほう、あれが連れ合いか……あまり私達と年は変わらない見た目だな」 学生1 「まぁ、大学生といっても1、2歳年上なだけですからね……あ、連れてきてくれましたよ」 主人公 「えっと、どうしたんですか?」 学生1 「あ、突然すいません。オープンキャンパスの受付を探しているんですけど場所わかりませんか?」 主人公 「あー、確か学生課と同じ、この先の大きな建物ですよ……確か2階だね」 学生1 「はいはい、この先の大きな建物の2階ですか……あー、あれですか」 主人公 「君たちはここ受けるの?」 学生2 「え……いえ、私達は2年生なので受験のことはまだ考えていません」 学生1 「まぁアニオタフー子の成績じゃ、逆立ちしてもここは無理でしょうけどね」 学生2 「余計なことを言うな」 主人公 「ここはいいところだからオススメだよ」 学生1 「え、ここオススメですか?……おー、在学生が言うなら間違いないですね……志望校選びの参考にさせて貰います」 学生2 「よーし、これで何とか間に合いそうだな」 サキュ姉「よかったですねー」 主人公 「受付まで一緒に行こうか?」 学生2 「え、受付まで一緒に来てくれるんですか?……おー、それはありがた」 学生1 「あー、いいです!もう大丈夫なんで私達は行きますね……ほら、行きますよ、フー子」 学生2 「おい、ネル子、腕を引っ張るな」 学生1 「ありがとうございました♪」 数歩歩いて振り返る 学生1 「……あ、もしここの学生になったらその時はよろしくお願いしますね」 主人公 「あはは、楽しみにしてるよ」 少し離れて 学生2 「なんだ急に腕を引っ張って。別に親切にあやかってもよかっただろう」 学生1 「まったく、フー子は鈍いですね……カップルなんだから邪魔したら悪いです」 学生2 「ん?そうかぁ?私にはむしろ姉と弟のように見えたぞ?」 学生1 「ふ、チョロインしかいないアニメばかり見ているから鈍いんですよ」 学生2 「ネル子ぉ……『エンフィニット・ストラトス』略してESをバカにすることは許さんぞ」 学生1 「別に特定の作品名言ってないじゃないですか……」 学生2 「ハーレムテンプレ型アニメだと思ってバカにする輩が私は一番許せんのだ……大体メカニックデザインだって」 学生1 「あーもうほら、部長も多分受付で待ってるはずだから行きますよ!」 サキュ姉達に戻って サキュ姉「はぁー、何とかお役に立てましたかね?」 主人公 「そうだね」 サキュ姉「わー、また一つしっかりできました」 主人公 「う、うん(よかったぁ、さっきの子をちゃんと案内できて)」 サキュ姉「……あの、どうしたんですか?……あ、では、私もオープンキャンパス……していいですか?」 主人公 「うん、約束通り案内するよ」 サキュ姉「はい、ではエスコート、よろしくお願いします♪」? 第2話 がんばる?サキュ姉お昼編その2 サキュ姉「あ、戻ってきました……これでダイガクは一回りしましたね」 主人公 「じゃあ、そこのベンチにちょっと座ろっか」 サキュ姉「はい、そこのベンチで一息つきましょう……では、んしょ」 二人ベンチに座る サキュ姉「はー、ダイガクっていいところですね」 主人公 「どこが気に入った?」 サキュ姉「そうですねー……私はガクショクという場所が気に入りました。サキュバス学校では学習を強いられる生徒に配給を施す憩いの場と教わったんですが、大分イメージと違って明るかったです」 主人公 「別に強いられてないよ!?」 サキュ姉「んー、これも次の教科書改訂では修正してもらわないといけませんね」 サキュ姉「あと、図書館もおっきくてすごかったです……あのボタンで動く本棚、面白いですね……ずっと押して遊んでいたら職員さんに睨まれてしまいました」 主人公 「意味もなく押すのはダメだよ、サキュ姉」 サキュ姉「ふふっ……遊んじゃダメですよね。んー、でもあの本棚もいつか自分用にほしいですね……そしたらいっぱい押せます……んっ……ふぁー」 サキュ姉不意にあくび サキュ姉「あ、お恥ずかしいところをお見せしてしまいました……」 主人公 「……昨日夜あんまり寝てないでしょ?」 サキュ姉「……はい……気づかれてしまいましたか……実は昨晩はあまり寝ていないんです……朝ごはんを作るのに寝坊したらいけないとずっと起きてました」 主人公 「気持ちは嬉しいけど、無理しちゃダメだよ?」 サキュ姉「はい、すいません……無理はよくないですね……じゃあちょっとだけ甘えてもいいですか?」 主人公 「……いいよ」 サキュ姉「はい♪では……えい、ちょっとだけ肩をお借りしますね」 サキュ姉主人公に寄り添うように肩を頭に載せる サキュ姉「ふふっ……とっても気持ちいいです……そういえばさっきの学生さんたちは無事オープンキャンパスに辿り着けてよかったです」 主人公 「うん、ほんとによかった(サキュ姉のせいで迷わなくて)」 サキュ姉「あの学生さん達もいつかここに通うんでしょうかね?」 主人公 「そうかもしれないね……魔界には大学ないの?」 サキュ姉「んー、魔界にはダイガクというシステムはまだないんですよね……種族ごとに教育機関があって私と妹のサキュ子ちゃんはサキュバス族の学校……サキュバス学校に通っていたんです」 主人公 「へー、そうなんだ」 サキュ姉「でも魔界もワリと平和になりましたし、こういった開かれた学び舎も必要なのかもしれませんね」 サキュ姉「それに……ここはいい所です……私もダイガクに通ってみたくなりました」 主人公 「いつでも案内するよ」 サキュ姉「え、いつでも案内してくれるんですか?……はい、またお願いしますね♪」 サキュ姉「はー……ほんとうにいいお天気です」 主人公 「そうだね」 サキュ姉「なんだか眠ってしまいそうです……」 主人公 「別にいいよ」 サキュ姉「え……いいんですか?……じゃあ、ちょっとだけ……肩疲れたらいつでも起こしてくだいね」 サキュ姉「おやすみな……ふぁい……すー、すー」 カメラを遠くに引く その頃オープンキャンパスを終えたさっきの学生達が通りがかる 学生1 「部長、オープンキャンパス結構楽しかったですね……この大学はよさげです」 学生2 「そうだろう、そうだろう、誘った私に感謝しろよ」 学生1 「あ、そこの明らかに偏差値ボーダーが足りなそうなアニオタには聞いてないです」 学生2 「おい!……くっ……とはいえ今の私の成績では厳しいのは事実……悔しいが言い返せん……少しは勉学の勤しむべきなのだろうか(ボソ)」 学生1 「部長は成績真ん中ぐらいなので今から勉強すれば十分間に合いますよ♪……何なら私が家庭教師してあげましょうか?……え?やります?……では契約成立ということで」 学生1 「……あ、言い忘れましたがレッスン料は部長とこのまま大人なホテルでの支払いになりますので……」 アイアインクロー 学生1 「いぎぎぎぎぃぃぃ……クリーリング・オフ早すぎですぅぅぅ」 学生2 「うーむ、とはいえ部室ではアニメ鑑賞……家でも原作者さんや声優さんの呟きを見たり、原作を読んだりするのに忙しい……しかも最近は声優さんのラジオ試聴もはじめてしまった……いったいいつ私は勉強すればいいんだ(一人の世界)」 学生1 「はぁはぁ……わかりました。普通に勉強教えます……あ」 学生1サキュ姉が主人公の肩で寝ている場面に遠めに遭遇 学生1 「あ、いえ、あそこにいる二人、迷ってる私達にオープンキャンパスの受付を教えてくれた親切な人なんです」 学生1 「やっぱりカップルだったんですね……仲良さそうに寄り添ってます」 学生2 「そうかぁ?やはり私には仲のいい姉と弟に見えるがなぁ」 学生1 「むっ、んー、じゃあ部長はどう思いますか?……え」 学生2 「どっちにも見える……だと?……なんだそれ優柔不断な回答だなぁ……そんなだから私は……」 学生1 「はいはい……まぁでも部長らしくていいんじゃないですか?……それに」 学生1 「姉と弟がカップルになっちゃいけない道理はありませんからね」 学生2 「ふむ……確かにそうだな……っていいのか本当に?」 学生1 「さぁ?でも……どちらにせよあの二人はとても幸せそうです……それでいいんじゃないですかね」 学生2 「そういうことにしておくか……よし決めた。帰って勉強するぞ!」 徐々にフェードアウト 学生1 「そうですか~、では私はこの後部長とデートでもするのでがんばってくださいね」 学生2 「やっぱり明日からにする」 学生1 「あーやっぱりダメみたいですねぇ……絶対成績なんてあがりませんよ……勉強は日々の積み重ねですから」 学生2 「う、うるさい!やるといったらやるんだ!……とにかくデートなんぞ許さな」