後戯 「出せ」
精子が卵管に辿り着くには射精から数えて5分程度が必要だ。
今から姉ちゃんは少し安静にする。
ん?
何をしている。
そばに来い。
次は姉ちゃんに安静を与えろ。
要はリラックスした精神状態を私にもたらせばいい。
知らん。
方法はオマエが考えろ。
要は姉ちゃんに、日常感を与えればいいだけだ。
ん?
いや、別に怒ってはいない。
とりあえずそばに来い。
さあ、やれ。
んちゅ♪
またキスか。
オマエも芸の無い男だな。
いや、怒ってはいない。
オマエにそこまでは期待していない。
ん?
女をリラックスさせる愛撫?
知らん。
指導してやりたいのはやまやまだが、セックスをしたのは私も今日が初めてだ。
だから、わからん。
ん?
そりゃあ、姉ちゃんにも解らない事は山ほどあるさ。
特にオマエの事は一番解らん。
ずっとマゾヒストの存在意義について考えていたのだがな。
どうしても思い付かなかった。
と言うよりも。
オマエの存在意義だけは、昔からどうしても見いだせない。
ああ、安心しろ。
オマエなんか居なくても、社会は優秀な人間が運営してくれてるから。
オマエは安心してオナニーだけしてなさい。
必要な時は呼びつけるから、その時だけ姉ちゃんとセックスしなさい。
うん、それがいい。
それなら、オマエが社会の邪魔をする確率も減る。
オマエは社会的にはゴミだが、姉ちゃんにとっては宝物… でもないな。
まあ、子供を産む為の機械だな。
せめて第一子を出産するまでは、ちゃんと機能してくれよ。
ん?
どうした?
何をモゾモゾしている。
ああ、すまん。
オマエはゴミだの邪魔だの言われると性的興奮を覚えてしまう体質だったな。
すまんすまん。
姉ちゃんに配慮が足りなかった。
中々マゾヒストの取り扱いも難しいな。
せっかくの機会だ。
姉ちゃんがオマエのオナニーを検分してやろう。
オマエのペニスは最低でも後2年は使うつもりだ。
普段、オマエがどんな風に取り扱っているのかを改めて確認しておきたい。
ん?
何をしている。
そこに立って直立不動の態勢をとれ。
どうした?
立て。
3・2・1・ぜ…
よし、立ったな。
手をどけろ。
ん?
聞こえなかったか?
手をどけてペニスを見せろ。
私はオマエの身体ではペニス以外に興味が無い。
手が邪魔だ。
どけろ。
とりあえず、両手を頭の上で組め。
3・2・い…
よし。
視認出来た。
ふむ。
オマエは知能も肉体も人並みにの水準には達しなかったが、ペニスだけは健やかに育った
な。
ん?
喜んでもいいんだぞ?
姉ちゃんは今、オマエを褒めてやっている。
ああ、それとな。
陰毛は全て剃り落せ。
次のセックスまでに完全に剃っておけよ。
その方が管理し易い。
ん?
何だ?
「管理」と言う単語に発情したのか?
ペニスの鼓動が早まっているぞ?
喜べ。
今日からオマエのペニスは100%姉ちゃんが管理下に置いてやる。
ああ、安心しろ。
懲罰的な禁欲を押し付けるつもりはない。
オナニーをする前に姉ちゃんに許可を取ればいいだけだ。
私が居ない時なら、電話やメールでも構わん。
どうだ?
姉ちゃんは優しいだろう。
少し陰になって見えにくいな。
股を開け。
頭を手の上に置いたまま、股を開け。
そうだ。
ガニ股だ。
ふむ。
少し臭うな。
やはり、毛を剃らせると云う判断は正しいようだ。
後、明日からペニスはもっと念入りに洗え。
それと、耳の裏と脇の下な。
ああ、そんなに怯えなくてもいい。
姉ちゃんの命令に従ってる限り、オマエは痛い目に遭わずに済む。
ふむ。
暴力を示唆しただけで、勃起か…
では、もう一回射精させるか。
おい。
完全に勃起させろ。
自分でペニスをいじっても構わんぞ?
手段は問わないから、とりあえず勃起させろ。
女の身体が必要なら姉ちゃんを使ってもいい。
まあ、いきなり勃起も難しいだろうから姉ちゃんが手伝ってやろう。
さあ。
御褒美の時間だ。
して欲しい事があったら、姉ちゃんにおねだりしろ。
ちゃんと虐待してやる。
今更嫌がるそぶりなどしなくていい。
オマエのペニスは正直だ。
虐待への期待が抑えられないようだな。
さっき射精したばかりだと云うのに、また濡れてきている。
まるで、犬のヨダレだな。
言え。
どんな風に責められたい?
遠慮しなくていいから、姉ちゃんに何でも言ってみろ。
オマエ程度なら、姉ちゃんは好きに操作してやれるぞ。
どうした?
顔を叩かれるのは、もう飽きたか?
もっと刺激を強めて欲しいのか?
よし。
仰向けに寝転がれ。
どうした?
もう一度、精子を採取すると言った筈だぞ。
転がって股を開け。
もっとだ!
さっき紅月さんも言っていただろう?
オマエは肉で出来た便器だ。
便器は便器らしく主人の吐け口になれ。
手をどけろ。
ペニスも胸も顔も隠すな。
両手は耳の横に置け。
手のひらは開いたまま上を向けろ。
勝手に閉じた場合、痛みを与える。
もう少しペニスを固くしろ。
右手だけ使う事を許可する。
もっと勃起させろ。
ん?
泣いているのか?
オマエは泣けば泣くほどペニスが元気になる体質の様だな。
喜べ。
死ぬまで泣かせ続けてやる。
涙と精液を姉ちゃんの為に垂れ流し続けろ。
よし、いい角度まで勃起させれたな。
偉いぞ。
褒美だ。
姉ちゃんの言いつけを守っていれば、いつでもこんな風に御褒美をくれてやるからな。
もしも姉ちゃんに逆らった場合は、マゾヒストのオマエでも快楽に変換不可能なレベルの
激痛を与える。
恐らく電気を使用するだろう。
安心しろ。
この程度のおままごとに留めておいてやる。
オマエが素直にしていればな。
さあ、挿入するぞ。
ペニスを垂直に立てろ。
よし。
またがるぞ。
うん。
ちゃんと刺さった。
ん?
…どうした?
オマエの仕事は何だ?
そうだ。
オマエの仕事は姉ちゃんの子宮に精子を着床させることだ。
出せ。
精子をに決まってるだろう。
どうした?
電気ショックを試してみるか?
一時的な失明程度に加減しておいてやるぞ?
ん?
何だ、ちゃんと腰を振れるじゃないか。
いいか?
男の仕事はセックスだ。
オナニーは仕事ではない。
今までのオマエは、毎日オナニーをして寿命が尽きるのを待っていた。
これからのオマエは、姉ちゃんとする毎日のセックスに残り寿命を使え。
ちゃんと腰をふらんかッ!
ああ、怒鳴って済まなかった。
オマエが喜ぶと思ってな。
姉ちゃんだって別にオマエを虐待したい訳じゃない。
ただ、計画通りに出産しておきたいだけだ。
たまたまオマエがマゾヒストだから、こういう趣向のセックスをしている。
うん?
何だ?
言いたい事があるなら言ってみろ。
ふむ。
構わん。
続けろ。
ふむ。
要するにだ。
マゾヒストと言えど人並みに愛情を持って扱って欲しい、ということか?
なるほど、人並みの愛情なあ。
却下。
実効性が期待できない。
オマエはこれからも痛みと恐怖で管理し続ける。
と言いたいところだが。
マゾヒズム以外で発情させる方法も把握しておくのも悪くはない。
喜べ。
オマエを人並みに扱ってやる。
涙を拭け。
今から、オマエはオスとして扱われるのだからな。