第3話 耳かきは集中力を高めます。
コン狐がちゃぶ台に向って水戸公門評価ノートを書いている。
コン狐 「うーん、前回に引き続いての流石の江戸回!家老屋敷での大立ち回りは迫力があるなー……もちろん甲っと……あ、水戸公門評価ノート、そろそろ終わりそう……新しいのにしなきゃ」
コン狐 「え?んー、数えてないけど100冊ぐらいはノートあるかな?小さい頃からコツコツ書いてるんだよ」
コン狐 「え、すごい!?え、えへへ、それほどでも……あ、そうだ師匠も書いてみる?水戸公門評価ノート!ふふ、遠慮しないで!えーっと予備は、あ……ノートもうないや」
コン狐 「ごめんね、師匠。ノートは今度渡すね……またナナ狐ちゃんに買ってきてもらわなきゃ」
コン狐 「うーん。このノートね、お気に入りなんだけど、この辺だと隣町の大きいお店でしか買えないの……私、隣町には行けないから」
コン狐 「うん。私、変化ライセンスDだから学園の5キロメートル範囲にしか自由に移動しちゃいけないの。それ以上は変化がもし解けたら大変だから」
コン狐 「あはは……試験、この前受けたけどダメだったよ……妖力は大丈夫だったんだけど、試験中に犬に吼えられて変化が解けちゃったんだ……師匠にもあんなに協力してもらったのに、ごめんね」
頭撫でる主人公
コン狐 「あ、慰めてくれるの?師匠。……でもね、私、別にいいんだ。お出かけできなくても、近くに師匠がいてくれれば寂しくないよ♪えへへ」
抱きつくコン狐 ※ここからバイノーラル右側
コン狐 「えい♪師匠おんぶ~♪こうやって部室で師匠とじゃれあってるほうが楽しいもん」
コン狐 「え……また師匠が協力してくれるの?本当?うーん……でも、難しいかも……私には平常心が足りないんだって……そんなのどうやって鍛えればいいいかわかんないよ」
コン狐 「師匠も一緒に考えてくれるの?……うん、ありがとう♪私、もう一回がんばってみるよ!……でも、明日から~……今日は師匠にいーっぱい甘える日だもん」
コン狐 「あ、ため息ついた……そんな師匠はこうだ……フー……ふふっ、師匠お耳が弱いね」
コン狐 「反対側もフー……んふふ~まいったか~……ん、どうしたの師匠?……テレビ?何か面白いのやってるの?」
テレビショッピングをやっている
※ここからは時々左右を動かすイメージで
コン狐 「テレビの通販?あ、もしかして師匠も遂に高枝切りバサミの素晴らしさを理解してくれたの?え?違う?……なになに、今日の商品は耳かき?へー、珍しいねー」
コン狐 「画面の文字を読んでみろ?んーと、最新の研究で耳かきは心を穏やかにする効果があると分かりました……これって……」
コン狐 「うん!これなら平常心が鍛えられるかも……おー、国内最高級素材で熟練の職人さんの手作り……更に専用のケースまで……ほ、ほしいなぁ……気になるお値段は……6980円……高い……お小遣いじゃ足りないかも……お年玉の貯金を出せばいけるかな……ええぇ、今ならもう一本ついてくるの?……一本でいいから半額にならないかなぁ」
コン狐 「うううぅ……よし、決めたよ師匠!私、これ買う!……耳かきなら普通に売ってる?いいの、これが欲しいの……よし、電話番号メモろう……あれ?紙がない……あわわ、通販終わっちゃうよぉ……あ」
コン狐 「……終わっちゃった……どうしよう(しょんぼり)」
主人公がスマホを見せる
コン狐 「……え?電話?ねっとで決済?……これで買えるの?」
主人公に抱きつくコン狐
コン狐 「わーい、師匠、ありがとう♪」