Track 4

千月と芽衣2:陥落

# [芽衣]慣れない感じを出して。 00-0@@@@@@@ レズキス(7秒)@@@@@@@ 00-1「ぷはっー!」 # [芽衣]途中の描写をぶっ飛ばしてるのでいきなりな展開になってますが、深刻に思い悩んだ末の発言です。 01-0「千月は、さ。うまいよね。何でも。キスも」 01-1「誰とも付き合ったことがない、男とも女とも交際したことはない、って言ってたけど、あれは嘘だよね」 01-2「そんなわけない」 01-3「アタシなんて、手を繋ぐのだって緊張するのに」 01-4「初めてじゃ、ないんでしょ。こうやって、誰かと二人きりで……」 # [千月]こちらは慣れている。これ以降、芽衣に対する千月の態度は「年下の魔性の少女」を強調したいです。 02-0@@@@@@@@@@ ねっとりとしたレズキス(10秒)@@@@@@@@@@ 02-1「芽衣さんったら……。この期に及んで、レディの経験人数を詮索しますの?」 # [芽衣]憤慨。(千月に対して)完全に堕ちてます。 03-0「だって……!」 03-1「アタシは、初めてなんだぞ……」 03-2「アンタ、だから。いいかな、って、思ったんだ。なのに!」 # [千月]グイグイいく。 04-0「だからって、こんなタイミングでそれを追及します?」 04-1「わたしと、芽衣さんと。初めて肌を重ねよう、という、このときに?」 # [芽衣]言葉でも物理的にも、押し込まれる。 05-0「アタシ、は……」 # [千月]悪女感を出して。 06-0「ずっと気になっていた。でも訊けなかった?」 # [芽衣]喉を鳴らす感じ。 07-0「うぐっ……」 # [千月] 08-0「芽衣さん、本当は気づいているのでしょう?」 08-1「わたしがどうして、貴女に接近したのか」 # [芽衣]泣きそう。 09-0「……っく」 # [千月] 10-0「薄々はとっくに気づいている。いいえ最初から。貴女はわたしを警戒していたし、信用していなかった」 10-1「それは今も変わらない。貴女はわたしを不審に思っている」 10-2「でも、それ以上に」 10-3「貴女はわたしに惹かれている」 10-4「この恋は偽物。わたしの心が別の誰かのモノだと理解していながら、貴女はわたしに相手をして欲しい」 10-5「その気持ちを抑えることができない」 10-6「もう、逃げられない」 # 長めの間。(ため) # [千月] 11-0「それでも貴女が確認したいのなら――。ハッキリさせましょうか?」 11-1「貴女にとって初めての、エッチをする前に。うふっ」 # [芽衣]絶望。 12-0「千月ッ……!」 # [千月] 13-0「貴女の全てを差し出しなさい」 13-1「真実を教えて差し上げる。それがたった1つの条件ですわ」 13-2「誓って下さいます?」 13-3「それが嫌なら……。これ以上はナシですわ。お帰りあそばせ」 # 若干の間。(芽衣は反応できない) # [千月] 14-0「わかりました。とは、さすがに言葉に出して言えないでしょうね」 14-1「これから3つ数えます。もしもわたくしの言う内容に不満や疑問があるなら、その間にお逃げなさい」 14-2「この部屋から出ていく貴女を、わたくしは追いかけません。お約束致しますわ」 14-3「わたくしが約束を守る女なのは、ご存知ですわよね?」 14-4「3つ。数え終えるまでに立ち去らないのであれば、イエスの返答とみなします」 14-5「貴女の全て、わたくしの目的のために捧げて頂きますわ」 # [芽衣]千月、と発音できなかった。 15-0「ひぃ、じゅきぃ……」 # [千月]たっぷりと間を取って。 16-0「一つ」 16-1「二つ」 16-2「三つ」 # [SE]千月が大きく音を立てて、手を1つ叩く。催眠術を解くときのイメージ。 # [芽衣]呆然。 17-0「ふへぇっ!?」 # [千月]「ゲーム・オーバー」と、真ん中で区切って。 18-0「ゲームオーバー。貴女とわたしの、偽物の恋物語もこれまでです」 18-1「そして貴女は逃げ出さなかった」 18-2「まぁ、心理的に逃げ出せないよう、わたくしが仕向けたのですけれど」 # [芽衣]上ずった声で。 19-0「千月は……さ。わかってるんだよね」 19-1「アタシがアンタのことを好きだって」 19-2「こんな酷いこと言われても、逃げられないって」 # [千月] 20-0「そういうことですわね」 20-1「わたくしの人心掌握術。なかなかでしょう?」 20-2「わたくし、たった一人の殿方のお心さえ自由にできませんが、女を堕とすのは得意ですの」 # [千月] 21-0「たった一人の殿方。ええ、その通りです。約束ですものね。全て教えて差し上げますわ」 # [千月] 22-0「わたくし別に、同性愛者というわけではありません」 22-1「恋人は居ませんが、意中の男性はいます」 22-2「その方は、わたくしのパパさま」 22-3「血縁上の父親ではありませんが、実の父娘(おやこ)以上に強く結ばれたこの世界で唯一尊い殿方です」 22-4「覚えていませんか? わたくしが初めて貴女を見かけたテニスの試合会場。あのとき一緒に居た方です」 # [千月]千月は「芽衣が気づいている」ことに気づいていたので、その答え合わせ。 23-0「やっぱり、という顔ですわね」 23-1「貴女、かなり正確に気づいてましたね? わたしが貴女に近づいた目的」 23-2「そう。あの方、パパさまに捧げるためです」 23-3「酷い女だと思いますか? まぁ、ご存知でしょうけれど。わたくしは酷い女ですの」 23-4「パパさまにお喜び頂くためなら、何だって厭いません(いといません)」 # [芽衣] 24-0「ちづ、きっ……!」 # [千月]時系列がややこしいのですが、このシーンは「アリス陥落前」。千月は予見していたことになります。 25-0「良い顔です。愛情と憎悪の板挟み。美しいですわ」 25-1「これが美人局(つつもたせ)であれば、ここでパパさまが直接登場されて、 わたくしを盾に貴女を脅し、直接犯されるでしょう」 25-2「あの子くらい素直なら、そうするでしょうね」 # [千月]歌うように。 26-0「でもわたくし、貴女を今のままでパパさまに引き渡すつもりは毛頭御座いませんの」 26-1「だってそれでは、貴女がパパさまを好きになってしまうかもしれない」 26-2「パパさまが貴女を心底お気に召してしまうかもしれない」 26-3「それではわたしが困ります」 26-4「貴女がパパさまから向けられるご寵愛は、適量でなくては。わたくしより下でなくては」 26-5「貴女は素材が良すぎるのですよ。 なのでパパさまのご興味を引き過ぎないよう、わたくしが味付けをしておきます」 26-6「肉欲、という、パパさまの好みではない香辛料で」 # [芽衣]震えながら。 27-0「千月……。アタシは頭悪いから。アンタの言ってること、さっぱりだ」 27-1「でも、これだけはわかる」 27-2「アンタは最低だよ。でも、アタシはアンタが好きだ」 27-3「アンタはその男が好きなのかもしれないけど、アタシはアンタが好きだし、 だから……。アンタがそうしろって言うなら……。何でもするよ」 27-4「アタシは、どうすればいい」 # [千月] 28-0「今晩、貴女はその覚悟をもって、わたくしと一晩過ごすことを決意していたのですね」 # [芽衣]最後の強がり。格好良く決めて下さい。 29-0「もっと甘い展開になったらいいなぁ、っていう、期待もまぁ、あったんだけどね」 29-1「まぁこうなるんだろうな、とは、思ってた」 # [千月] 30-0「結構ですわ。わたくしが最初に見込んだ通り。貴女、面白い女ですのね」 # [芽衣]観念した。 31-0「アンタは――。いや、やめておこう」 # [千月] 32-0「それでは、茶番は終わりということで。ここからは教育の時間です」 32-1「そこに正座なさって」 32-2「貴女はわたくしがパパさまにお渡しする新しい性奴隷。いわば献上品です」 32-3「これからM奴隷(エムどれい)として、じっくり育てて差し上げます」 32-4「資質なんて関係ありません。人間、学べば何にでもなれますのよ。頑張りましょうね?」 # [千月]びしっと決めて下さい。 33-0「お返事は――、仰せのままに、です」