奪われた母(2)
:電話での宣言通りに朝帰りを果たした母。
:ついには取り繕うこともせず、熱に浮かされたかのように
:一晩で起きた出来事を語り始める――。
…ただいま。
あぁ…うん、ごめんね。
…え?
昨日はなんで帰ってこなかったのか…って?
ええと…それは…。
カレとお食事してて、すごく話が盛り上がっちゃって。
気付いたら終電も終わっちゃってて…その。
……。
む、息子と同い年の子を、
夜遅くに放り出すワケにも行かなかったし…。
……。
…はあ、分かったわ。
そんなに聞きたいんなら聞かせてあげる。
(少し間を置く)
…ホテルに、行ったの。
わたしと、カレ…二人でホテルに行ったの…。
(少し間を置く)
…ふふっ、そんなに驚かないで。
あなただってホントは薄々と感じてたでしょ?
その…とてもイケないコトだけど。
わたしがカレに心を惹かれてる…って。
男と女が、夜のホテルに二人で入る…。
どうなったのかは言わなくても分かるよね、
あなたくらいの年頃なら…。
わたしね、一人の"オンナ"として扱われるなんて
本当に久しぶりだった…♪
最初はモチロン拒んだのよ?
だって、いくら魅力的なオトコの人でも、
息子の同級生ですもの。
本当に親子くらい歳が離れているんだから。
…けど、ね。
カレ、すごく熱心にわたしのことを口説いてきたの。
わたしのこと、"理想の女性だ"な~んて言って。
"今日は絶対に落とすつもりで誘った"んですって…♪
ふふっ、ふふふっ…♪
酔っていたせいもあるのかしら?
あとは半ば強引にホテルに連れ込まれて、
気付けばひとつに繋がっちゃってた…♪
(少し間を置く)
…やっぱりショックよね。
実の親が同級生と寝ちゃったんだもんね…。
でも…わたし、カレに気付かされたの。
ウチって片親なんだし、貞操なんて無理に守る必要ないのかなって。
もっと…もっと自由に"恋愛"してもいいのかも知れない…♪
わたし、ず~っと独りで頑張ってきたんだもの。
あなただって、お母さんの幸せを願ってくれるよね?
…それにぃ、カレってあなたと同い年とは思えないくらい
女性の扱いが上手だったのよ…♪
若いだけあって、体力もバツグンで…
お母さん、完全に"骨抜き"にされちゃった…♪
くすっ…ふふふっ…♪
やっぱ気付かないかぁ。
…実はね、カレから言われたの。
今夜のことをしっかり息子に教えてやれ、って。
お母さんもこんな恥ずかしいコトは言いたくないけれど。
"大好きなカレ"からのお願いだし、仕方ないよね…♪
だからぁ、あなたに聞かれるまでもなく
教えてあげるつもりだったの。
…ダメよ、ダーメ♪
今さら目を背けないで?
お母さんの言うこと、ちゃ~んと聞きなさい…♪
(少し間を置く)
くすっ…いい子ね。
…でね、ベッドの上でも甘い言葉を囁かれながら、
若さに任せた腰使いで責められちゃって。
わたし、そんな乱暴な抽送を
全部受け止めてあげたわ…♪
こんなにわたしを求めてくれてるんだ!って思うと、
たまらなく保護欲が刺激されて。
カレのこと、従順に受け止め続けた…♪
それに、どうせ逆らっても勝てないの。
カレ、あなたと違ってとても筋肉質で
ガッシリしてるから。
組み伏せられた時点で、
もうわたしはカレの望むがまま…♪
…やっぱり若い男の子ってスゴイよね。
何度イッても終わらなくって、
行為の主導権なんて全然握れない。
わたしの方がずっと年上なのに、
ホント恥ずかしいんだけど…。
この一晩で母親としてのわたしを崩されて、
"カレのオンナ"としての
意識を植え付けられちゃったみたい…♪
…ね、お母さん、カレとの関係を続けてもいいよね。
カレ、あなたに辛く当たるのもやめるって言ってくれたよ?
よく分からないけど、もっと楽しそうなコトを見つけたんですって。
お母さんがカレとの関係を続ければ、
ぜ~んぶ上手くいく…♪
みんな幸せになれるの…♪
だから…あなたもこれからは、
カレと"仲良く"するのよ?
ふふっ…ふふふふっ…♪