Track 6

手コキ「赤ちゃんプレイ」

◆6  手コキ「赤ちゃん手コキプレイ」  とっぷりと日が暮れ、少し肌寒さを覚える。  玄関を鍵を回す。 【兄】 「ただいま」  左手の戸から優衣がひょこっと顔を出す。 【優衣】 「兄さん、おかえ――」 【鈴】 「おかえりなさーい!」  下のほうからもう一つ頭が飛び出てきた。  一瞬なにかわからなかった。 【兄】 「鈴?」  記憶の中に当てはまる名前を呼んだ。  従妹の『鈴』。  はて、今日は連休の最中だっただろうか? 【兄】 「お前、なんでいるんだ?」 【鈴】 「ふふっ、お邪魔~」  年相応な無邪気な笑みを浮かべる。 【優衣】 「兄さんにも、昨日説明しなかった?」 【兄】 「なにを?」 【優衣】 「ほら、お母さんとおばさんが、  おばあちゃんを連れて温泉に行ってくるって。  だから、鈴ちゃんを預かるって話……憶えてないの?」 【兄】 「あー……。……あ?」 【優衣】 「はぁ、駄目だこりゃ」 【鈴】 「駄目だこりゃ」  優衣を真似てやれやれと肩で息をする。 【優衣】 「ほら、兄さんも早く上がって。料理の手伝いをしなさい」 【鈴】 「しなさい」 【兄】 「えぇ、俺疲れてんだけど」 【優衣】 「あぁ、そう? じゃあ兄さんはレトルトね。  くす、鈴ちゃんは私と懐石料理でも食べよっか?」 【鈴】 「なにそれ、凄そう! っ、食べます! お手伝いします!」 【兄】 「いや懐石料理て」  食材すらないだろうに。 【兄】 「ってか、おい。なんで俺だけレトルトやねん」 【優衣】 「さあ~、すーずちゃん? お姉ちゃんと一緒に作りましょうねー」 【鈴】 「はーい」 【兄】 「ちょっと。ねえ、ちょっと? もしもし?」  女は団結すると妙な連帯感を持つ。  親父も今日はいないし、素直に従うしかない。 【兄】 「手伝いますーっ! だから俺にも食わせて!」  …  ……  …  風呂上りの鈴は俺のいる部屋に直行してきた。  あまりこういう子の扱いは慣れていないんだが、  優衣の手前、小言を言われないため仕方なく構ってやっている。  それで懐かれるんだから、よくわからない。  ベッドで横になっていた俺を鈴が揺らす。 【鈴】 「ねえ、お兄ちゃん。あそぼ? あそぼー?」  ゆさゆさ。 【兄】 「お兄ちゃん今日はなんか疲れたのだ」 【鈴】 「えー? 疲れたのだーめっ。鈴とあそんでから疲れるのーっ」  ゆさゆさ。 【兄】 「お兄ちゃん今日はなんか眠いのだ」 【鈴】 「んんっ、眠いのもだーめーぇえーっ。鈴と一緒にねーるーのーっ」 【優衣】 「まあ、まだ明日もあるわけだし。  ほら、おじさんは放っておいてお姉ちゃんと遊ぼう?」 【兄】 「こら。誰がおじさんじゃ」  優衣の提案に、鈴は小生意気に腕組みをする。 【鈴】 「…………」 【優衣】 「……嘘。天秤に掛けてる?  鈴ちゃんっ、私よりも兄さんがいいっていうのっ?」 【兄】 「それ、限りなく失礼だよな」 【鈴】 「ん、ぅ……んん」  目蓋をごしごしと擦る。 【兄】 「鈴。お前もう眠たいんだろ」 【鈴】 「む。まだ……眠くないもん」 【兄】 「嘘つけ」  頬に触れる。 【兄】 「うむ。この顔は嘘をついている顔だ」 【鈴】 「えー? 嘘じゃないもん。そんな顔してないしー」 【兄】 「眠くなると体がぽかぽかしてくるらしいぞ?  ほら、また明日もあるんだし。な?」 【鈴】 「ん、んん……お姉ちゃぁん」  救いの眼差し。 【優衣】 「……明日もお泊りするんでしょう?  今日くらい、ぐっすり寝てもバチは当たらないわ」 【鈴】 「……」  他に縋れる大人はいない。  年上の二人からたしなめられて、鈴は頷いた。 【鈴】 「じゃあ、お姉ちゃんも一緒に寝よ?」 【優衣】 「うん? くす、どうして? 兄さん一人じゃ、不安?」 【鈴】 「ううん、お姉ちゃんがかわいそうだから」 【優衣】 「かわい、そう……?」  鈴の端的な言葉を理解できない。 【鈴】 「だって、誰もいないんだよ?  おばさんもいないし、お姉ちゃん一人だけでしょ?」 【優衣】 「あぁ、そういう……ね」  鈴の可愛らしい心配に優衣は微笑んだ。 【優衣】 「大丈夫。お姉ちゃんはもう大人だから、一人でも寝れるの」 【鈴】 「えー? さみしくないの?」 【優衣】 「うん……」  鈴のお願いを本音で返事する。  優衣は、真実を話すことが求められている答えだと思っている。  無邪気なお願いでも、  時には冷たく聞こえてしまうような言葉でそっと突っぱねてしまう。  そんな優衣の様子をじっと見つめていた。  何かを考えていたわけじゃない。  その視線に優衣も気付いて、数秒ほど視線を重ね合わせていた。  だからだろうか。 【優衣】 「……けど」 【優衣】 「せっかくだし、鈴ちゃんのお願いを聞こうかな」  何を思ったか、一転して鈴のお願いを聞き入れた。 【鈴】 「! やった! ふふっ、ほら、お姉ちゃんもこっち!」 【優衣】 「はいはい。……あ、兄さん? 歯磨きはした?」 【兄】 「おう」 【優衣】 「ん。じゃあ、遠慮なく」  鈴は転がるように俺の上を通過して左手に回る。 【鈴】 「んフーっ、鈴は左腕ーっ。お姉ちゃんは右手をあげるね?」 【優衣】 「はは……ありがと」  手招きされた優衣は俺の右手側の布団を上げた。 【優衣】 「えーと、電気は」 【鈴】 「鈴がやるー!」 【優衣】 「くすっ。はい、どうぞ」  リモコンを手渡す。 【鈴】 「あぽちっとな」 【鈴】 「うわ、真っ暗」 【鈴】 「みんな、ちゃんといる? そこにいる?」  …………。 【鈴】 「……? お兄ちゃん?」  腕を揺すってくる。 【鈴】 「……お姉ちゃん」  向こう側をぺしぺしと叩く。  優衣も意図を汲んだように口を閉ざしている。 【鈴】 「……」  不安そうに喉を鳴らしながら体を揺すってくる。 【鈴】 「ねえ……ねえってば」  ……。 【鈴】 「ん~……っ。なんでそんなイジワルするのお……」 【優衣】 「くす、ふふっ……。うん、ごめんごめん」  上擦った声に優衣が反応した。 【優衣】 「兄さんが、なんか無視し始めるから。そういう縛りなのかなって」 【兄】 「俺のせい?」 【鈴】 「お兄ちゃんのばか」 【兄】 「あ、はい。なんかすみません」 【鈴】 「ふーんだ。もう知るもんかー。……寝てやるんだからあ」  布団をぐいぐいと引っ張って自治領の拡大を図る。  幅が足りなくなったら、  押し入れから別のを引っ張り出してこなきゃだな。 【鈴】 「手にぎって」 【兄】 「ん」 【鈴】 「うん」  不貞腐れた声は変わらずじまい。  でも、許したとばかりに肩に頬を寄せてきた。  明日には機嫌も直っているだろう。 【鈴】 「……おやすみ」 【優衣】 「おやすみ」 【兄】 「おやすみ」  記憶によれば、鈴は寝付きの良い子だった。  気丈に振舞ってはいたが、相当眠たかったはず。  小細工はなく、静かな寝息が聴こえてきた。 【優衣】 「……ちゃんと肩まで布団掛かってる?」  努めて声を押し殺して訊いてくる。  わき目で確認する。 【兄】 「あぁ、大丈夫だ」 【優衣】 「目一杯引っ張られちゃったものね。  足りなくなったら布団を持ってこないと」 【兄】 「ははは」 【優衣】 「……なに。どうして笑ったの?」 【兄】 「いや、同じこと考えてたんだなあってな」 【優衣】 「あぁ……。ふふっ、同じことを考えてたの」 【優衣】 「ふ……兄妹だものね。仕方ないわー」  兄妹だから云々っていうのは便利な言葉だ。  別に兄妹じゃなくとも、意見が合致することだってあるだろうに。  それでも、兄妹だから、という言葉に込められた意味合いは好きだ。  一緒に暮らしてきた、血を分けた肉親なんだから特別なんだ――  そういう考え方は、嫌いになれない。 【優衣】 「ん、ン…………ん、ぅ」  布団の中を移動してきた優衣の脚が触れる。  ぴくりと反応してしまったことに、優衣は気付く。 【優衣】 「あの……ごめんなさい」 【優衣】 「鈴ちゃんに布団を引っ張られて、足元が外に出ちゃうの。  兄さんにくっ付けても、いい?」 【兄】 「別にいい、遠慮するな」 【優衣】 「ん、ありがと」 【兄】 「というか、どうする? 布団引っ張ってくるか?」 【優衣】 「あー……布団……。……まあ、どうにかなるでしょ」 【優衣】 「いざとなれば……、んっ……と。  くす、ぎゅぅー……っ」  右腕がひと肌に包まれた。 【優衣】 「んフ、鈴ちゃんに貰った、  兄さんの右腕に抱きつけばいいわけだし?」 【兄】 「……いざをもう発動してることについて、なにか」 【優衣】 「んんぅ、文句を言わない。いつものスタイルを則っただけよ」 【優衣】 「それともなに? ……んふ、何か不都合でもあるの?」 【兄】 「……そんなことはない」  更にきつく腕を抱き寄せられる。  断続的に加えられる力に意味があるとは思えない。  唯一、弾力を伝えるという意味以外は。 【優衣】 「ふうん……」 【優衣】 「……ほんとうにないのー……?」 【兄】 「っ!」  耳元で吐息を吹きかけられながら囁かれた。  全身がぞわりと総毛立つ。  始めは嫌だと思っていたこの感覚も、調教されてしまったのか、  今では性感とか思えなくなってしまっていた。  同時に、優衣からの性処理をも連想させる。 【優衣】 「んー? ……くす、あら~?  脚をもじもじ……どうちたんでちゅかねえ?」  赤子扱いの言葉遣い。  小馬鹿回しにしているのだ。 【優衣】 「ねえ、兄さん?  んふふ、隠そうとちたって無駄なのはわかっているでちょー?」 【優衣】 「どんなに内股になったって、間に手を滑り込ませれば……。  ……あっ♪ くす、ふふっ。……ほら、このかたぁいのはなぁに?  んふ、なんでちゅかー?」 【兄】 「……」  左腕は鈴に、右腕は優衣に抱えられている以上、抵抗はできない。  鈴を起こさぬようにと、優衣のちょっかいに耐えるのに必死だ。  それにしても、『でちゅ』『まちゅ』としつこい。  いつもなら声を荒げて叱っているところだが、  叱らずにいるとこうも続けてくるのか。 【優衣】 「兄さんはぁ、耳元で囁かれるだけで、  かたぁくさせちゃうんでちゅねえ。  んふふっ、どうちてでちゅー?」 【兄】 「……」 【優衣】 「んー? 返事がないでちゅねー……。  ……訊く人を変えてみまちょー」  は? 【優衣】 「くす……ねね、鈴ちゃん、見てみてー。  兄さんったら、鈴ちゃんの寝てる隣で、  おちんちんを大きくさせてるんでちゅよー? 変態でちゅよねー?」 【兄】 「おい」 【優衣】 「くす、冗談だって……」 【鈴】 「んぅ……なぁに……」 【優衣】 「あ……」  流石に羽目を外しすぎたか。  優衣はばつの悪そうな声を出した。 【優衣】 「ぁ、ごめんなさい。くす、なんでもないの。  お姉ちゃんたちも、もうおやすみするから……ね?」 【鈴】 「うん……」  小さく返事をして、再び俺の肩に顔を埋めた。  始めから寝惚けていたんだろう。 【優衣】 「……馬鹿もほどほどにしないと、ね。程度が知れるわ」 【兄】 「本当にな……」  優衣の手は再び俺の右腕に戻った。 【兄】 「……」  一抹の焦り。  もしかして、このまま寝ましょうって言うわけじゃないよな。  優衣に逸物を触られ、隣りの鈴が起きたとき……  心臓が跳ねると同時に、得も言われぬ快感が全身を駆け巡った。  駆け巡った電気は股間に集まり、  大きな脈動として陰茎を跳ねさせた。  その感覚。  その快楽。  否応なく、先日のリビングでの出来事を思い出した。 【優衣】 「じゃあ、このまま寝ましょうか」 【兄】 「は……」  本当に言いやがった。  これじゃ生殺し確定だ。  くそ、どうする? 【兄】 「……」  優衣のパジャマを掴む。 【優衣】 「ん……? どうしたの?」 【兄】 「あのさ……続きを」 【優衣】 「ええ……? 駄目よ、こんな状況で……。  また鈴ちゃんが起きたらどうするの? 可哀想でしょう?」 【兄】 「わかってるんだが……」  期待してしまった逸物を収める方法を思いつけない。  従妹が寝ている隣で妹に性処理を行わせたい――  身体がそう望んでしまっていた。  心ではわかっている。  誰かいる空間で性処理を行うスリルは麻薬と同じ。  味わい続ければ、疾患になる。  それをわかっていても……いや、わかっているからこそか。  駄目だと思うほどにあの快感を想起してしまう。 【兄】 「……お前が触ってきたから」 【兄】 「俺じゃ、もう抑えられない」  逸物は一度あの快感を味わっている。  優衣はからかうつもりだったかもしれないが、  この場面で直接、手で刺激をされれば収まりはつかない。 【優衣】 「…………触っちゃった、私のせい?」 【優衣】 「他の誰かがいる空間で、また兄さんをからかったから……。  リビングでイかせてもらったことを思い出して、興奮しちゃった?」 【兄】 「……」 【優衣】 「……そう」  否定しないことを肯定と取ったようだ。 【優衣】 「んぅ、む、ぅ……。……ったく、仕方ないわね」 【優衣】 「そういうことなら、わかったわ。  今回は私の責任。  責任はきちんと果たさないと、ね」 【優衣】 「ええと、じゃあ……。……このまま、する?」 【兄】 「それは……」  意識すればするほど、左腕の温もりは確かだ。  吐息は首筋を撫でている。 【兄】 「このままは、やっぱりマズいだろう」 【優衣】 「ん……、そう……ね。  鈴ちゃんに見られる、というより、見せてしまうのが憚られるわね。  他人に知られてしまう危険性も無視できないし」 【優衣】 「……まあ、とか言いつつも……。  この状況でしてもらうのを待ち望むように、  大きくしてるわけだけど」  返す言葉もございません……。 【優衣】 「……私の妙案に期待してる?」 【兄】 「……どうせ、ないわけじゃないんだろう?」 【優衣】 「過大評価。…………まあ、あることにはあるけど」 【兄】 「さすが。頼んだ」 【優衣】 「……まったく、いつもは乗り気じゃない態度を取ってるくせに、  どうしてこんなときだけ正直なのかしら……。はあ……」  呆れた様子で体を起こす。 【優衣】 「要は、目が覚めても局部を見られなければいいわけでしょう?  なら、こうして…………っと。  布団で防壁を築いてっ、死角を作るの」 【優衣】 「こうすれば、不意に目覚めても見られる心配はないでしょう?  起きちゃっても、兄さんが布団で体を覆えば問題なし」 【優衣】 「ふふっ、あとは……  兄さんがいくら声を我慢することができるかによるわ」 【兄】 「……努力する」 【優衣】 「……それじゃ、始めましょうか?」  優衣には性処理を幾度となく行わせてきた。  別に指示がなくとも俺はパジャマを脱ぎ始めるし、  優衣も手を添えて下ろすのを手伝ってくれる。 【優衣】 「あーっ……。くすっ、出てきまちたねー。  兄さんの可愛いおちんちん……♪」 【兄】 「……あの」 【兄】 「一体、なんのマネ?」 【優衣】 「え? くす、嫌だった?」 【兄】 「嫌というか……まあ、どっちかと言うと嫌だけど」 【優衣】 「さっきは言い返してこなかったから、  てっきり今回は赤ちゃんプレイがお望みなのかと」 【兄】 「普通でいい、普通で」 【優衣】 「ふうん……普通でしてほしい?」 【兄】 「……あぁ」  すべてを見通す優衣の瞳。  声色から疑っているのは明確だった。  しかも、もう解答が出ている。 【優衣】 「くすくすっ。……うん、そうね。  赤ちゃんプレイでしてほしいーだなんて、  恥ずかしくて言えないもの」 【優衣】 「体裁を保つために、嫌いだーって言うしかないわよねぇ?」 【兄】 「……」 【優衣】 「素直になればいいのに……。ねえ、兄さん?」  素肌を晒した太腿に手を添えられる。  するすると滑って、内腿をさすられる。 【優衣】 「んふ、くすくすっ。……まったく、仕方のない人」 【優衣】 「わかったわ。  兄さんは赤ちゃんプレイが嫌いな人。  でも、私が『無理やり』赤ちゃんプレイを強要しちゃうの」 【優衣】 「嫌だけど、拒むことは許されず、甘受しちゃう。  くす、それでいいでちゅかー? 兄さーん?」 【兄】 「……勝手にしろ」  俺の返事に喉で喜ぶ。 【優衣】 「♪ それじゃ……、……びっくりさせないように、そぉ~っと……」  根元のほうから指を一本ずつ折り曲げて握っていく。 【優衣】 「…………♪ 握っちゃいまちたあ。くすくすっ、……あらぁ?  赤ちゃんなのにぃ、どうちておちんちんを、  こぉんなにおっきくさちぇちゃっているのかちらー?」  ……設定が特殊すぎる。 【優衣】 「……くす。ふふふっ、ふ……さすがに赤ちゃん設定までは変よね?  ふふ、うん、えーっと……。  あ、そうだ、体の大きな赤ちゃん、ということにしましょう」  赤ちゃん設定に変わりはないみたいだ。 【優衣】 「そうそう。だからおちんちんがおっきくなっても仕方ないもんねー?  エッチな気分になったりぃ、おちんちんをぷにぷにしゃれたら、  勝手に大きくなるんでちゅよねー?」 【兄】 「……どうしたらいいんだ?」  設定に乗ってみる。  取りあえず、無知っぽく振舞えばいいんだよな? 【優衣】 「うんー? ふふっ、大丈夫。  おちんちんがおっきくなっちゃっても、こうちて……。  んフ、おちんちんを上下にマッサージちてあげればいいの」 【優衣】 「そうちゅれば、コリがほぐれて……ビンッて上を向いてりゅのが、  くたくたーっ、しなしなーってちっちゃくなりゅからねー?」  キツく握ることはなく、程よく締め上げながら動かしていく。  皮の可動域が許すまで、上下にゆっくりとリズムよく扱く。 【優衣】 「ん……ぁ……、……んふ、兄さんのかわいーゾウさん、  ちゅごくかたぁくなってまちゅからぁ、  ぎゅぅーって握ってよちよち♪ってちてあげないと……ぁ、んぅ……  コリがじぇんじぇんほぐれまちぇんよぉ……ぅ、ん」 【優衣】 「(三つの呼吸を挟んで)……んふ、どうでちゅかあ?  ん、フ……おちんちん苦ちくなぁい? 気持ちーでちゅかあ?」  生暖かい息を耳に受ける。  耳と逸物は性感で連結してしまっていた。  こしょこしょと話されるだけで脳がとろけてしまいそう。 【兄】 「あぁ……」  雰囲気に乗って、『キモチいいでちゅー』とか言いそうになった。  わずかに残っていた自制心が諫める。  優衣の力加減は一定ではなく、箇所によって指が閉じてくる。  特に硬いと感じるところを揉みほぐそうとしているのか。  一本一本の指の動きが予測できなくて、  不意打ち気味に快感が逸物を巡る。 【優衣】 「は……ふ、……ン……フ……いま、兄さんは……、  おちんちんが張って、ムズムズちて、  変な気分になっちゃってりゅんでちゅよねー?」 【優衣】 「それはね? たまたまさんの中に溜まってりゅ  わるぅい膿のちぇいなの。そのわるぅい膿を、  ぴゅぴゅぅっておちょとに出ちてあげれば、  ゾウさんはちゅっきりちまちゅからねー?」 【優衣】 「は、ぁ……くす、ふふっ♪ 我慢ちなぁいで?  出ちたくなったら、遠慮なくおちえてねー?  きもちよぉく、おちっことぴゅとぴゅってちてあげりゅーっ」 【優衣】 「ほら、くすっ、ほら、ほらっ♪  しこしこ、んふっ、しこしこ……しゅこ……しゅこ……フ、ふ」  発する声に合わせて手を上下していく。  感覚と聴覚の相乗効果は変わらず良好だ。  目を瞑っていても飽きることはない。 【優衣】 「んン、ふ……んン……? にひっ、にちゅにちゅっ♪  あーっ、先っぽのおクチから、何か出てきまちたねえ?  くす、これはおちっこかなあ? おもらちちちゃったかなあ?」 【優衣】 「くすっ、ふふっ♪ んーんっ、これはおちんちんのよーだーれっ♪  きもちいーよぅって、早く出ちたいよぅっていう合図っ。  黄色いおちっこじゃなぁいの。ふふっ、安心した?」  俺はコクリと頷く。 【優衣】 「……これはね? わるぅい膿を出ちやちゅくちてくれりゅのよー?  くす、こうちてぇ……指先で掬って、手のひらにくちゅくちゅって  広げてぇ……くすくすっ、おちんちんを……ぎゅぅって握るの♪」 【優衣】 「このよだれはね、ゾウさんをしこしこ♪ちゅりゅおててを、  根元のほうから先っぽのぷにぷにちたところまで届かちぇてくれてね、  ゾウさんのお鼻のコリを解ちやちゅくちてくれるのよ?」  先走りの粘度を借りて逸物の上で指が滑る。  竿を動く間は潤滑油の効果はさほどない。  問題は亀頭をいじられ始めたときだ。  先走りを使うだけで全身が震えるほどの快感を引き出される。 【優衣】 「根元から、うーえーにーぃ……っ。ぬちぃゅぅ~……っ、と。  くす、人差し指と親指で作った輪っかが、  おちんちんの窪んだところにしゅっぽり入っちゃったわねえ?」 【優衣】 「よだれがないとここで止まっちゃうけど……くす、このまま上にぃ、  ……指の一本一本を張り出たお肉に引っ掛けながら、っ……。  ふふっ、全部くぐり抜けまちたよー?」  子供に解説するように丁寧な説明に、  体が快感を素直に受け入れていく。  亀頭を搾り上げられたばかりだというのに、  頭が逸楽にふわふわとしてきた。 【優衣】 「そうちたら、おててで作った筒をもう一回下ろち、てっ……。  おちんちんのシワを伸ばちゅように、ちっかりっ、指を閉じてぇ……  ぷちゅっ、ぬるっ……るるるぅ……っ、て」 【兄】 「ぅ、あっ……」 【優衣】 「くすっ♪ どうでちゅ? きもちぃ?  んふ、こうちてマッサージちていけば、コリがほぐれて、  わるぅい膿をぴゅっぴゅーって吐き出ちぇまちゅからねー?」  これから何をされるのか、果てにはどうなるのか。  何度も言葉にされることで、  期待感に似た体の昂揚感が快感を勝手に引き出していく。  まだされてもいないのに、  嬉しさや気持ちよさが心身に広がっていく。  この状態で、優衣の優しい声で囁かれながらペニスを扱かれれば、  もう気持ちよくなることしか考えられなくなって…… 【優衣】 「ん、ふ……もう一度……。  うえ、に……んひっ。ちた、にぃ……。  うーえー……、……しーたー……」 【優衣】 「ぁ、は……♪ んもぉ、ちゅっごぉーいびんびん♪  ん、ごく、っ……はぁ……は……兄さんの体、  こんなにおっきくなったのに……  お股のゾウさんをにちゅにちゅってするだけで、  おっきな体がびくびくーって……♪ くすくすっ」 【優衣】 「可愛い可愛い兄さんのゾウさん、  ぱおんぱおーんって頑張ってこぉんなにおっきくちゃちぇてるけど、  体の大きさと比べたら小さいものよ?」 【優衣】 「……それなのに、おちんぽの気持ちよさに、  頭をとろけさちぇちゃうなんて……♪」 【優衣】 「くすっ、ふふ……。  うん、そうねえ。赤ちゃんだから、ちかたないわよねー?」  優衣が何度も『赤ちゃんだから』と言うせいか、  段々と物事を考えられなくなってくる。  マインドコントロールとでも言うべきだろうか。  赤子のような無垢な意思と身体は、  優衣から与えられる快感をすべて甘受していた。  周囲の意識が散漫になる中、  わずかな理性だけがとにかく声だけは抑えろと体に指令を出す。 【優衣】 「は……フ、ん……ん……フ……ふぅ……、……ん……。  ぁ……ほぉら、くすっ♪ もうちょっとリズミカルにちまちゅよー?  ん、ぅっ……えいえいっ、えいっ♪ くすっ、ふふっ」  待ちに待った、いつもの手コキの動き。 【兄】 「はっ、ぁ――っ!」  甲高く上がりそうになった声を一瞬で留める。 【優衣】 「あ、こぉらっ。  おちんちんが気持ちいいからって声を上げちゃダメでちゅよお?  ……鈴ちゃんが起きちゃうでちょ?」  左腕に感じる重みに変化はない。  左耳に感じる吐息も一定だ。  起こさないように気をつけないと……。  ただでさえ体を戦慄かせるのも覚醒させる危険性を孕んでいる  というのに、喘ぎでもすれば、もはや起こそうとしているのと  変わらない。 【優衣】 「わるぅい膿をお外に出せば終わりゅんでちゅから、お声は我慢ちて?  クスッ、すぐにぴゅぴゅぴゅーってさちぇてあげまちゅからねー?」 【優衣】 「ほらっ、ぁっ、窪んだところから先はどうでちゅ?  親指と人差し指の輪っかで、ぷちゅっぷちゅって絞り上げりゅの……  気持ちいい? くす……口にちていいでちゅよ? ……気持ちぃ?」  逸物の窪みは空気を含みやすく、  破裂音のようにブチュッとした水音が部屋に響く。  囁き声と赤ちゃんプレイに蕩けさせられた頭では、  卑猥な水音をも性感に変えてしまう。  くいくいと浮き沈みをする腰を必死に堪えながら声を出す。 【兄】 「っ……はっ、……きもち、いっ」 【優衣】 「ん……フは、ぁ……は、ぅ……んふ、ぁ……♪  くす、うんっ……よく言えまちたーっ、いい子いい子。  ……よちよちっ♪ くちゅくちゅっ♪ くす、ふふっ」  声に合わせて先端を搾られる。  言葉にならない息を吐きながら、  圧搾されるがままに我慢汁をぴゅっぴゅっと出していく。  水音の大きさは増していき、  部屋に反響しているのさえ確かめられるほどになっていた。 【優衣】 「しこしこ……っ♪ よちよちっ……んふ、声で促ちちゃう。  ぴゅっぴゅっ、ぴゅっぴゅっ♪ おちっこしーしー、  おちっこちっち♪ あはっ、ゾウさん、よだれが出ちゃった?  とぴゅとぴゅっ、くすっ、おもらちみたい……♪」  刺激に負けて逸物を跳ねさせれば、  我慢汁が優衣の指の間から飛び出ていく。  張り詰めた亀頭が情欲の度合いを表していた。 【優衣】 「ん、ぅん? こんなにパンパンに腫らちて……苦ちい? 痛い?  ふふ、……ん、いたいのいたいの飛んでけーえ。  いたいのいたいのお、とんでけーぇ……えいえいっ」  年不相応な台詞を投げ掛けられた。  ある種の貶しに近い言い回しも、体は異常に反応する。 【兄】 「ぅっ、それ、もう一回言って……」 【優衣】 「ン、ふ……フ……え? ……くす、もう一回? んふ、いいわよ?  ……いたいのいたいのぉ、とんでけー……。  いたいのいたいのー……とんでけーえ」  手の動きとは関係のない言葉。  それにも関わらず、快感が腰までビリリと広がっていく。  どうしてかがわからない。  わからないが、俺の体は優衣の無邪気な言葉に喜んでいた。 【優衣】 「くす、どう? 飛んでいきちょう?  飛んでいって、心地よぉくなった? ん、は……気持ちいい?  んふ、は……おちんぽさん、痛い痛いなくなって、  気持ちーくなってきまちたかあ?」  声を堪えている喉では返事ができない。  俺は小さく確実に伝わるように首を縦に振るしかなかった。 【優衣】 「はフ、……ん……ん♪  お顔を赤くちてぇ……恥ぢゅかちくなぁいよー?  赤ちゃんなんだから、ちたいことを素直に言えばいーのっ」 【優衣】 「ねー? おちんちんぱおんぱおーんで苦ちいよね?  たまたまに溜まった白いおちっこ、出ちてあげたいよね?  だいじょーぶっ♪ だいじょうぶでちゅよー?  もうちゅこちでおちっこちーちーできまちゅからねー?  お声が漏れちゃうくらい気持ちよーくおちゃてぇできまちゅからねー?  我慢ちないでいいでちゅよー? よちよちっ、よちよぉち♪  ちゅくちゅくちゅくちゅくっ……♪」 【優衣】 「わあ♪ くす、びくびく♪ 兄さんと違って素直ないい子ねーっ♪  いいこいいこー。ねー? くす……  いい子だからぁ、おてての中にぴゅっぴゅちまちょうねー?  よちよち、ちゅこちゅこっ♪ ぬちぬちぬちぬちっ♪  ンふ、あ……♪」 【鈴】 「んん、ふゅ……」 【兄】 「っ……!」  鈴が俺の体に巻き付くように脚を上げる。  優衣とは体躯が違うため、曲げ上げられた膝は腹部に達する。  ともすれば、脛に勃起した陰茎が触れてもおかしくない構図。  何も知らずに動く無垢な脚。  ぞくぞくとする。 【兄】 「優衣、すまんっ……もう持ちそうにない、っ」 【優衣】 「んぅ? んふ、なあに? そんな顔ちて、どうちたの?」 【兄】 「だから、っ……出るって……っ」 【優衣】 「うん……? くすくすっ、なぁに? 出りゅ?  くす、出りゅって……何が? 何がでーりゅの?」  先ほどまで上下に動かしていた手を一転、  指の輪でカリ首をくるくると回して焦らしてくる。 【優衣】 「うんー……? おちっこ? ンふ、おちっこ出ちゃうの?  くす、ふふっ♪ おちんちんをおててで優ちくよちよちってされて、  おもらちちちゃうんだ……?」 【兄】 「ちがっ……」  口で否定しようとして、やめた。  優衣は俺の言いたいことを理解している。  わざわざ優衣のからかいに馬鹿正直になる必要はなかった。 【兄】 「……そうだ。お、おもらしをしたいんだよ……」 【優衣】 「くす、ふ……おもらちちたいのー? えー?  くすくすっ、どうちて? おもらちって恥ずかちいことよね?」 【優衣】 「ちたくないーってことならわかるけど……ちたいよぅーって、  んふっ、おかちくなぁい?」 【兄】 「いいから、早く……っ」  もどかしさから、自分から腰を動かしてしまう。  射精のことしか考えられない。 【優衣】 「んふふっ、……そんなにちたいの? おもらちが?  ベッドの上で、妹のおててを汚ちちゃうのに……  それでもぴゅっぴゅちたいって思うの?」  耳の中に口が入ってくるような至近距離で囁かれる。  それだけで勝手に射精してしまいそうだ。 【兄】 「優衣……はやく……」  羞恥心も忘れて、小さな声で懇願することしかできない。 【優衣】 「……へえ、そうなの。  おもらちは我慢ちなきゃいけないのに、  『おもらちちっちちゃちぇてくだちゃあい』だなんて……変な子」 【優衣】 「くす、ふふふっ。そうでちゅよねー? 赤ちゃんでちゅもんねー?  うん……♪ いいでちゅよー?」  カリを責めたてていた手が棹を掴む。  これから行うことを示すように軽く上下に動いた。 【優衣】 「もっとキツぅく握って、くす、ほら、ほらっ……んふっ♪  ぐちゅぐちゅっ、フ……ちゅごぉい……エッチな音ちてまちゅよ?」  生活音とは違う水音が部屋に響く。  鈴を気遣うことなどできずに、  迫りくる吐精の瞬間に意識を溶かした。 【優衣】 「赤ちゃんのくちぇに、こぉんなにおちんちんを反り返らちぇて……♪  もぉ、エッチなんだからあ……。  たまたまに溜まってるわるぅい膿のちぇいでちゅねえ?」 【優衣】 「全部ぴゅっぴゅちて、ちゅっきりちなーいと……♪  ぴゅぴゅって♪ とぴゅとぴゅーっ♪  くすっ、ふ……おもらちぴゅっぴゅ♪ おちっこちっちー♪」 【優衣】 「我慢ちなくていいんでちゅよー? おねーちゃんのおててに甘えてぇ、  『あっぁぁ❤』って、なちゃけなぁいお声を漏らちながら  おちっこぴゅっぴゅっておもらちちまちょーねえ?  恥ぢゅかちくないでちゅよー? おねーちゃんのおててに任せて?  おじょーぢゅなおもらち、ちゃちぇてあげまちゅからねー?」 【優衣】 「んフ、ぅん……はぁ……ん……、んぅ……? どうちたの?  くす、出まちゅか? おもらちのお時間でちゅかあ?」 【優衣】 「はい、はぁい……おもらちちまちゅよぉ? ぴゅっぴゅちまぁちゅ。  ほら、にーさん? お声出ちてっ……おちっこちっちー♪  おもらちぴゅっ……♪ ぴゅっ♪ ぴゅぅーっ♪  ん、あっ♪ はい、はぁいっ……ぴゅっ♪ ぴゅっ♪ ぴゅーぅっ♪  ぴゅっ、ぴゅぅ~♪ はぁい、おじょーぢゅっ♪  おもらちがおじょーぢゅっ、おじょーぢゅ♪ おじょーぢゅっ♪」 【兄】 「あ――っ!」  びゅるるっるっ! びゅーっ! ピュッ、ビュッ!  腰ががくがくと震える。  活発に動く精子を優衣の華奢な手に振りかけていく。  その間も変わらず、ペニスの脈動に合わせて上下に絞ってくれる。 【優衣】 「ん、フぁ……、ふふっ、出たでたあ……。  たまたまに溜まったわるぅい膿、  ちゃーんとおちっこビュッ、ビュゥーってできまちたねえ?」  優衣は優しい口調で射精を肯定する。  吐精の脈動が減少しながらも続く俺の体には、  心地いい余韻をもたらしてくれる。 【優衣】 「ん、ン……一滴残らず出ちまちょーねえ?  ほら、おててに出ちて? くす、優ちく搾ってあげまちゅから……。  きゅぅ、きゅぅ~……ん、フぁ……ぁ、とろとろ出てきたー」 【優衣】 「ん……ン……。もう全部?  んふぁ……たまたまに溜まったおもらち、おててにぜーんぶ出ちた?」 【兄】 「あぁ……ありがとう」  俺の謝辞に優衣は嬉しそうに喉を鳴らす。 【優衣】 「んふ、うんっ。ちゃぁんとお外ぴゅっぴゅできたねえ。  くす、よく頑張りまちた♪ おじょーちゅなおもらちでちたよぉ?  んっ、よちよちっ。えらいえらいっ、えらいぞぅ?」  最後まで射精を手伝ってもらい、さらには褒められた。  とことんまで甘やかされる。  ……マズい、何かに目覚めそう。 【優衣】 「……ちょっと大きな音たてちゃったけど、  鈴ちゃんは……大丈夫そう?」 【兄】 「え、あ……そうだな」  左腕にしがみつく鈴に意識を向ける。  規則正しい呼吸は安眠そのもの。 【兄】 「ん、大丈夫だ」 【優衣】 「そう……安心した」 【優衣】 「それじゃ、…………」 【兄】 「……」  陰茎が優衣の手の中で何度も跳ね回る。  優衣は刺激を加えているわけじゃない。  華奢で柔らかい手に甘えるように、逸物が繰り返し動く。  優衣はくすりと笑う。 【優衣】 「もう……兄さんったら……。そんなに気に入ったの?」  さすがは優衣だ、俺の意図を簡単に汲み取ってくれる。 【優衣】 「まったく……赤ちゃんプレイのどこがいいのかしら。  あぁ、それとも、鈴ちゃんの寝てる隣でするのがいいの?  くす、はたまた両方か」 【優衣】 「ん、いいわよ?  兄さんが声を我慢するっていうなら、何度だってしてあげる。  精巣が空っぽになるまで、好きなだけ私の手に出して?」 【優衣】 「フ、は……ぁ……、出したばかりなのに、すごいかちかち……。  でも、敏感さんなのは変わらないのよね?」 【兄】 「あぁ……」 【優衣】 「ん……ゆっくり扱いていくから、  なるべく声を出さないように、ね?」  射精直後の陰茎への強い刺激は快感とは別物で、  全身を使って逃げたくなるような感覚だ。  何度も教えたことで優衣もそれを理解している。  優しく、それでもしっかりと握り、  精液のぬめりを借りて滑らせていく。 【優衣】 「ん……ぁ……ぬるぬるちて、……ふふ♪  少ち力加減を間違えりゅだけで、  先っぽのほうまでブチュッっていじめちゃうわね」 【優衣】 「体が動いちゃうから、真っ赤な亀さんは触れないように……。  根元からカリ首までを……ちゅくちゅく……ん、ぅ……、  大丈夫? 声、出ないでちゅか?」 【兄】 「大丈夫だ、良い感じ……」 【優衣】 「ん……おもらちで敏感なのが落ち着くまではこうちてあげりゅね?  ちゅく、ちゅく……ん、ン……にゅく、にゅく……フ、ん……ぁ」 【優衣】 「あ……そうだ。……ふふっ♪  落ち着くまでぇ、耳たぶはみはみちてあげまちゅね?  ん、は……ぁ……、んふ……はあ、ぅむ……ん」  言うや否や、すぐに耳が優衣に含まれた。  もともと寄り添い合うような距離ではあったし、  期待していなかったといえば嘘になる。  が、不意打ちではあった。 【優衣】 「あむ、ん、ム……んむ、ン……しこしこ……んフ、んん……む……」 【優衣】 「はぅ、む……ぁむ、あむ……ン……、  ひたも使ってあげちゃいまーちゅ……ンれぇぇろ、ぷゅ……ちゅ、  むン……れりゅ、んにゅ、ぅ……ン……はむ、ぁむ、んむ……」  手の動きと同調させているのか、舌もゆったりと溝を這う。  すりすりと腕や体に身体をすり寄せるのは、  まるで俺を求めているみたいだ。  そうして精神的な性欲を再び高めることで、ペニスは回復していく。  優衣の献身的な心配りのおかげで、  射精後の心身の疲労感はすでに癒されていた。 【優衣】 「んちゅ、ん……ちょっとぢゅつ上に、  動かちゅ範囲を広げていきまちゅよー?」 【優衣】 「……んン、はあ……窪みのところから亀頭のお肉を……、  ぐに、ぐに……くす、もう平気? 気持ちー?」 【兄】 「ん、もう平気だ」 【優衣】 「ン、ん……、あ……。うん、わかった。  じゃあ……とろとろちた兄さんのおちっこを使って……  先っぽいじめちゃーうぞっ♪」 【優衣】 「んふひ、いきまちゅよー……えいっ。ふふっ、ぷちゅっ、ぷちゅっ。  空気を含まちぇるようにちてえ、エッチな音を……ブチュッ、くすっ。  ぶちゅ、ぶちゅっ、……ぐちゅ、ぬちゅぅっ……」  精液を使った亀頭への手コキは耳に卑猥だ。   絶えることなく空気が雑じり、破裂音を発する。  その音が俺をさらに興奮させ、体を大袈裟に震わせてしまう。 【鈴】 「ん……はぁ……」  鈴の可愛らしい寝息が聴こえる。  鈴に決して見せてはならない行為をしていることに、  俺はとてつもない背徳感を覚えていた。  スリルはあればあるほど情欲のスパイスとなる。  よりスパイスを、よりスリルを求めてしまう。  だからこそ、異変に気付けなかった。 【鈴】 「……なにしてるの……?」 【兄】 「ッ……!?」 【優衣】 「っ、ぅわっ。……ふふっ、どうちたの?  くすっ、今の気持ちよかった?」 【兄】 「ち、違っ……ゆ、い」 【優衣】 「ここ? ここ? くすっ、ここがいいのかにゃあ?  んふ、ひ♪ どぉでちゅかあ? きもち? きもち?」 【兄】 「っ、ぬ、ぐ……む……!」  意識が飛びそうになる。  下半身の心地よさに理性が侵されそうになるのをきっと堪える。  今はそんな場合じゃないっ、鈴の対処を考えないと……! 【鈴】 「……?」  優衣の聞き慣れない口調に不思議そうにしている。 【鈴】 「見てもいい……?」  駄目だ――  絶対に……鈴に見せてはいけない。  見せてしまえば、たとえ『誰にも言うな』と念を押しても、  きっとどこかから洩れてしまう。  見せては駄目だっ……! 【優衣】 「先っぽだけ、くちゅくちゅーっていじめてもいい?」 【兄】 「だっ、駄目だっ……」  奇しくも優衣と鈴への返答が被った。 【優衣】 「ン、ふ……あ……くすっ、もう……嘘ばっかり言ってえ。  お口でダメーって言ってるのは、本当は『いいよ』ってこと。  『ちてほちいよぅ』ってことでちゅよねえ?」 【鈴】 「……ふうん。  てことは、見てもいいってことなんだ……クス、やたっ。  見てみよー……」  優衣のやつ、余計なことを!  それでも、俺が鈴の前にそびえる防壁をしっかりと押さえつければ  いいだけの話。  鈴に一部始終を見せなくて済む……! 【兄】 「っ……」  身体が動かない。  鈴の行動を止めることができない。 【鈴】 「よいしょよいしょ」  一応気付かれてはマズいという気持ちがあるのか、  こそこそと布団をめくっていく。 【鈴】 「……あ……」  鈴のその声を聞いたこと、俺はとても興奮した。 【鈴】 「……ふわ……おちんちんだ。  お姉ちゃんが、お兄ちゃんのおちんちん触ってるー……」  見られた。  見られてしまった。  鈴に、俺と優衣の秘密の関係を知られてしまった。  優衣はそんなこととは露知らず、  甘え言葉を掛けながら鈴の目の前で陰茎を扱き上げていく。 【優衣】 「ちゅは、ほらっ♪ ふふっ、先っぽをぷちゅぷちゅちまちゅよー?  亀さんをごしごし磨いてっ、綺麗きれいちてあげまちゅねえ?」 【鈴】 「ふぁ……。……わ、わ……わ……」  しぶきを上げて扱き上げられるペニスを見て小さく声を漏らす鈴。 【鈴】 「……おにーちゃんのおちんちん、おっきいんだね?  パパよりも、ずっとずっとおっきい……。ほあ……すごぉい……」 【優衣】 「ん、っ……ふ、はぁ……、……ぁ……はふ、んっ……ん……ん……。  っ、フ……ふぁ……ぁ、すご、……くすっ、腰浮きっぱなし……♪」 【鈴】 「……ねえ、なにしてるの?  なんでおちんちん触ってもらってるのー?  ……ぬるぬるしてるの、なに? ねえ、なにー?」 【兄】 「っ……くっ」  優衣の手前、返事などできない。  鈴への後ろめたさから、俺は顔を逸らした。 【鈴】 「むぅ……無視しないで……はぷっ」 【兄】 「ほあ!」 【優衣】 「ん……んふ、っ、んぅ? あは、どうちたの?  ふふ、変な声出さないでよ……。  ……気持ちいいところ触った?」 【鈴】 「ん、むゅ……噛んじゃう。はみはみ……んゅ、かむ、かみ」 【兄】 「ほあ、は、はあ、は」 【優衣】 「くす、なあに、どうしたの?  ……ほら、静かにちないと鈴ちゃんが起きちゃいまちゅよ?  気付かれてもいいんでちゅかあ?」 【鈴】 「はむ、はみ……ん、ぅ……鈴に内緒事?  むー……ずっこいーっ。  ……鈴も、触ってみたい……」 【兄】 「は、は?」  右に左にと掛けられる声が忙しい。  鈴がとんでもないことを言ったような……。 【鈴】 「ばっちいとこで、触りたくないけど……。  ……お姉ちゃんが触ってるから、鈴も触ってみたいー」  対抗心か好奇心からかはわからない。  本心はやはり、普通は触ってはならないとされている異性の象徴を  触る行為に心惹かれたというところだろう。  得てして人間は危険なところに踏み込みたくなるものだ。  ましてこの年頃ならば、前後の見境なく突撃するものだろう。 【鈴】 「むふん、こっそり触っちゃおー……んん、ぅ……?」  懸命に手を伸ばして目的を捜索。  優衣を気にしてか、竿の方には触れずに股座のほうに手を回す。 【鈴】 「ぅおう……きんたまだあ。……男の子にだけついてるんだよね?」  最初に触るのが急所とは……!  勃起した陰茎ならばいざ知らず。  そっちは非常にデリケートで、  扱いに手慣れてないものが触ろうものなら……。  しかも、鈴なら『てや~』とか可愛らしい声を発しながら  握り潰してくるやもしれん……!  一瞬にして背筋が凍った。  恐怖に萎縮しようとするペニスを優衣がキツく搾り上げる。  っ、な、なんだこれ。  今までと違う快感が逸物に走った。  これは一体……? 【鈴】 「……ほあ、ほんとに二つある。  ……たまたまって、なんなの? なんでこんなのついてるの?」  無知な鈴は俺の様子には気付かずに能天気なことを訊いてくる。 【優衣】 「んフ、ほぉら、たまたまさんに溜まったわるぅい膿……くすっ、  ぜぇんぶぴゅっぴゅちまちょーねえ?  空っぽにちて、ちゅっきりちまちょーねえ?」 【鈴】 「……ふあ……悪いうみが溜まってるの?  ふわ、だから、ぴゅっぴゅってしなきゃダメなんだあ……。  お姉ちゃんに手伝ってもらわないと……  ふうん、男の子って大変だね」  鈴は優衣の設定をそのまま鵜呑みにした。  まあ、細かい話をしてもどうせ理解できないだろう。  ……変に周りに知ったかぶらなければいいが。 【鈴】 「んん……ふうん……ここに溜まってるんだあ……。  ちょっと柔らかいね? 押したら、ぐにってなる」  身体が強張る。  男子特有の条件反射だ。 【鈴】 「ふふっ、あれだよね、ぐにってやりすぎると痛いんだよね?  ……大丈夫、痛くしないよ? でも、もうちょっと触らせて?  ……ぐにぐに……、んんふ……皮もびろーん、ふふ……」 【優衣】 「こぉんなに笠を広げてえ……んふ、ぱんぱんっ♪  鈴ちゃんのお陰で興奮しきりねえにいさん?」 【鈴】 「……? 鈴? ……えと、……鈴に興奮してる、の?」  違う!  いや違わないが、違う。  鈴自身に興奮したわけではないんだが……。 【鈴】 「ほー……。……ほぉ……ほ……?」  頭の中で拙く考え付いた答えは、 【鈴】 「えへへ、それって……いいこと? 悪いこと、どっち?」  訊くんかい。 【鈴】 「んん、むぅ……よくわかんないけど、……へへ、触るー。  もみもみ……ふふ、へ……気もち、い?」  無邪気な意を込めた愛撫。  何も知らない無垢な手で揉まれたという事実に背筋が反った。 【兄】 「っ、う……そろ、そろっ」 【優衣】 「えー? もうぴゅっぴゅでちゃう?  くす、ぴゅるるぅっ、ぴゅぅって、おもらちちちゃうのー?」 【鈴】 「え……おもらち?」 【優衣】 「くすっ……うん、どうぞ?  どうせ我慢できないんでちゅからぁ、  おねーちゃんのおててに甘えて、ぜーんぶ出ちまちょー? くすっ」 【鈴】 「ふえ……ぴゅっぴゅってする、おもらしって言うんだ……。  わあ……大人のおもらし……、ふ……見たい見たいっ」 【優衣】 「速くちまちゅよー? んふ、えいっ……えいっ、えいっ。  ちゅくちゅく……ぷちゅ、ぶちゅっ……ふふっ、  ほらほらっ、っ……出ちちゃえ出ちちゃえーっ♪  おちっこちーちーちー♪」 【兄】 「う、くっ――!」  ビュルルッ!! ビュッ、びゅく! びゅぅーっ! 【優衣】 「ン、くすっ、ふふっ……ぴゅっぴゅぅー……ぴゅく、ぴゅくぅ……。  とぴゅーっ、とぷ……んふひ、はぁい、出まちたねー?  ちゃんとお射精できまちたねー? えらいえらい、よくできまちたっ」 【鈴】 「わあ、出た♪ ほあ……ぁ……ぴゅぅー……ぴゅぅー……。  ふふっ、ぴゅぴゅぅー……ほあ……ほんとに、うみが出た……。  たまたまがキュッてなって、おもらしぴゅっぴゅー……ふあ」  二人の異なった反応に新鮮さを覚える。  性処理の手伝いをし始めたころの優衣は、  今の鈴みたいだっただろうか。  今では射精にも慣れ、澄ましてからかいに努めるまでになっていた。 【優衣】 「今度こそ、全部出した? もう平気?」 【兄】 「……あぁ、まあ」 【優衣】 「くす、どうしたの。なんだか疲れたみたいね」 【鈴】 「……?」  考えなくともこの子のせいだ。 【優衣】 「ん、久し振りに二回もしたんだもの、疲れもするわ。  その分、今日はぐっすり眠れるんじゃない?」 【兄】 「……そうだな」 【鈴】 「……にんまり」  この子が寝かせてくれればだが。 【優衣】 「あぁ、後処理は私がやっておくから」 【優衣】 「……兄さん? おやすみなさい」 【鈴】 「ふふ、おやすみなさーい」  ……起きたらこの娘に釘を刺しておかないと。