02
最初はぎこちなかった手の動きが次第にリズミカルになり、それに合わせて息が荒くなっていく。
擦っているチンコから、チュクチュクと小さな水音が聞こえてくる。
溢れ出た我慢汁……。
カウパー液の擦れる音だろう。
顔を見ると、恥ずかしそうに目を逸らした。
あぁ本当になんて可愛いんだろう。
それなのに、手の動きは止めない……見られながら擦るのが気持ちいいらしい。
そんな弟の頬に、チュッと吸い付いた。
驚いてこっちを向いたから、そのまま口づけをする。
初めてのキスだ。
まさか、ファーストキスの相手が弟になるなんて思ってもいなかった。
フニフニとした唇の感触が心地いい。
ぺろん、と舐めると弟も舌を突き出してきた。
その舌をつつき、吸ってみる。
にゅるん、という感触。
ヌチョヌチョとして、ウネウネとした、弟の舌。
ディープキス。
フレンチキス。
恋人同士がセックスの時にする、はしたない口づけ。
あたしはしばらくの間、夢中になって弟の舌を啜った。
息を交わし、唾液を飲み、舌をもてあそぶ……。
弟もすぐに慣れてあたしの舌を絡め、ツバを啜って飲み込んだ。
あまりの淫らさに、頭がクラクラする。
息苦しさからボーッとなって、キスの快感でふんわりとした気持ちになる。
キスだけでこんなにウットリした感じになるなんて思わなかった。
道理でみんな、彼氏を欲しがるワケだ。
好きな人とのキスだけでこんなに幸せなるなら、セックスはもっと……。
その時、弟がオナニーをやめているのに気が付いた。
でもあたしは続きを命じたりはしない。
自ら弟の勃起チンコを握って、同じ動きで扱き始める。
チンコを擦ってあげることを、手コキ、と言うはずだ。
弟チンコを手コキする姉。
普通に考えたらおかしいこと……近親相姦なんだから、おかしいに決まってる。
けどあたしは、そして弟も、すでにこの状況を受け入れていた。
あたしの手コキに、弟が喘ぐ。
その声が可愛くて、もっと聴きたくて、強く、激しく擦る。
途中、痛みを訴えたので力加減を覚えて、更に扱く。
気持ち良さそうに歪む弟の顔。
射精を我慢する喘ぎと、身悶え。
何もかもが可愛くて、愛おしくて、あたしは耳元でねだる……射精して見せて、と。
弟はうんと叫ぶと、その瞬間絶頂した。
腰を跳ね上げ、チンコを突き上げる。
その先端から、ビューッと白濁した液が噴き出した。
ビックンビックン脈動するチンコは、まるで心臓のよう。
二三度、激しく暴れて精液を絞り出すと、大きく息を吐いて脱力した。
相当疲れたのか、しばらく荒い息を吐き続ける。
あたしはチンコを握ったまま、飛び散った精液に目を奪われていた。
なるほど、確かに白い。
でも透明な部分もある。
白いところに精子があるんだろう。
ふと気付くと、手にも付着していた。
噴き出したものがすべてではなく、チンコの先からドクドクと溢れ出ている。
それが垂れて、指に絡みついてた。
チンコから手を放し、その匂いを嗅いでみる……臭くはない。
けど、潮臭い感じがする。
海の匂いに近いだろうか。
匂いを嗅ぎすぎて、精液が鼻先についた。
ネトッとしたそれを拭うけど、嫌な気持ちにはならない。
あたしは、指についている精液を舐めてみた。
匂いの味がする。
海の味だろうか……ウニとかホヤと似たような感じ。
それなら、飲み込んでも大丈夫だろう。
そもそも、確か口でする……フェラチオをした時には精液を飲むはずだ。
あぁ、そうか。
口はキスするだけじゃない。
ペニスを舐めたりしゃぶったり、咥え込む愛撫もできるじゃないか……フェラチオという行為。
手コキをしたんだから、フェラしてもいいはずだ。
いまだ息が上がったままの弟は、満足感と後悔をない交ぜにした表情をしている。
さっきから言葉を口にしないのは、どうしたらいいのかまだわかっていないからだろう。
だから、あたしが主導権を握り続ければいい。
射精しても、チンコはまだ大きなまま。
これくらいの大きさなら、咥え込んでも大丈夫だろう。
精液がついたままのペニスの根元を握って、顔を寄せる。
弟が、驚きの声をあげた瞬間、あたしは弟の性器にしゃぶり付いた。
弟の腰がビクンッと跳ね上がり、チンコが口内に突き刺さる。
一瞬むせそうになったけど、まさか噛み付くわけにもいかない。
あたしは落ち着いて息を整え、まずは精液の残りを啜って飲み込んだ。
鼻に抜ける生臭さが、すでに好ましく思えている。
可愛らしい悲鳴が聞こえて、ニンマリと微笑みながら弟を見る。
驚きと興奮、そして快感に彩られた顔。
口を押さえているのは、激しく喘がないようにするためか。
そういえば、あまりうるさくすると両親にバレるかもしれない。
チンコを咥えたまま、叫ばないようにしなさい、と言うと弟は何度も頷いた。
あたしのフェラを受け入れたと言うことだ。
嬉しくなって、また啜る。
そして舌先でチンコをいじくってみる。
幹の半ばまでを咥え込み、唇をモゴモゴと蠢かせる。
気持ち良さそうにする弟が凄く可愛い。
もっとしてあげたい。
まだもう少し飲み込めるだろうか。
ゆっくりと口の中に侵入させる。
チンコの先端が上あごに当たり、危うく喉の入り口に当たりそうになる。
あまり深く咥え込むと、息が詰まってしまうだろうか。
でも大丈夫だった。
全部を咥えても、喉には当たらなかった。
生え始めの陰毛が唇や鼻をくすぐる。
フワフワと柔らかい毛は、まるで小動物のよう。
可愛くて食べちゃいたい、という言葉が脳裏をよぎり、思わず笑いがこみ上げる。
弟にとってはそれさえも快感だったようで、喘ぎを押し殺す。
……そうか。
手で擦ったように、口内でも擦ればいいのか。
舌や頬の内側、上あごにペニスを当てて、擦る。
軽く吸い付くといい感じだ。
案の定、口内に密着させると弟の腰が跳ね上がった。
噛まれるかも、なんて心配はしていないのか、それとも快感に抗うことができないだけなのか。
とにかく、あたしの苦しさは考慮していないよう。
まぁ、好きこのんで咥え込んでいるのはあたしの方なのだから、上手にやるしかない。
初めてのフェラでも、好きな子相手だからすぐに慣れるだろう。
実際、弟は気持ち良さそうにしてる。
快感の喘ぎを押し殺し、体をブルブルと震わせて、次なる射精を待ちわびる……そこでふと、気が付いた。
射精というのは、何度できるのだろう?
二回くらいが限界なのではなかったか?
フェラを中断すると、弟が酷く残念そうな顔を見せつけてくる。
その顔がまたあたしの嗜虐心をくすぐり、気を大きくさせる。
あたしは、これからが本番でしょ、と微笑んで巫女服を脱いだ。
弟も、すぐにその意味を察したらしい。
十分に勃起していたはずのチンコが更に一回り大きくなった。
あたしは素裸で、ベッドで仰向けになった弟を跨ぐ。
騎乗位挿入の体勢だ。
セックスする。
初めてのセックスをする。
実の弟のチンコを挿入する。
近親相姦だ。
あたしは自分のマンコをさわり、濡れていることと膣口の場所を確認する。
ふと、避妊具がないことに気付いたが、もうどうしようもない。
二度目の射精になるし、周期的には安全な頃合いのはず。
今更コンドームを買いに行く余裕はないし、今セックスしないと次いつできるかわからない。
初体験は、勢いが大切だ。
そういえば、破瓜は流血があるかもしれない。
あたしが処女だとバレるのはなんだか気に入らないけど、それももう仕方がない。
ここに来て、弟にリードされるなんて許されるはずがない。
あたしは意を決して、ペニスをヴァギナにあてがった。
そしてゆっくりと腰を下ろす……その瞬間、弟が口を開いた……いいの?
と。
あたしは頷いて、優しくキスをして……腰を落とす。
弟の男性器があたしの中にめり込んでくる。
十分に濡れているからか、かなりスムーズに挿入された。
ヌルリ、と入り込んでくるチンコ。
その圧迫感に、吐息が溢れた。
痛みは……ある。
あるけど、我慢できないほどじゃない。
むしろその痛みが、セックスをしているのだという意識を強くさせる。
弟とのセックス。
近親相姦……あたしたちは、タブーを犯してしまった。
股間が密着して、弟が全部あたしの中に入ったとわかる。
その股間は見ないようにした。
血が出てるか確認するのが怖い……それと、近親相姦をしている事実を直視するのも、少しだけ怖い。
だから弟の顔だけを見る。
性の快楽に喘ぐその顔が、これまでの人生で一番可愛く見えた。
何で喧嘩なんてしてたんだろうと思う。
反抗期の期間なんてもったいない。
もっと早くこうすれば良かった。
けど、そんな甘い言葉は聴かせてあげない。
姉が弟にべた惚れだなんて、教えてあげる必要はない……ないのだけれど、逆に弟から甘い言葉をささやかれて、あたしは腰砕けになってしまう。
痛くない?
大丈夫?
気持ちいいよ……あぁ、可愛い!
抱きついて、キスをして、大丈夫よと囁く。
そしてもっと甘い言葉を聴きたくて、姉ちゃんのこと好き?
なんて尋ねてしまう。
弟に、好き、と言われる度に股間が疼き、子宮が蠢く感じがする。
胸が高鳴り、頭がボーッとして、破瓜の痛みを忘れさせる。
抱きついて体を揺すり、膣内でチンコを擦ってあげる。
初体験だけどちゃんと気持ちいいようで、弟も腰を跳ね上げてくる。
チンコが膣内に刺さり、ジュブジュブと淫らな水音を立てた。
好きと気持ちいいの言葉、それとキスとハグを繰り返す。
自然に腰が動き、リズミカルなセックスをする。
痛みはすぐに感じなくなり、股間にあるのは熱さだけ。
ジンジンと鈍い痺れが股間から腰へ、そして背筋をゆっくりと伝って脳天に届く。
あたしは頭の中を真っ白にしていた。
体中が快感で溢れ、声を抑えることができず、弟にキスで塞いでもらう。
苦しくて、気持ち良くて、意識を失いそうになった、まさにその時。
弟が腰を跳ね上げて、あたしの腰を抱え上げた。
ジュボッと響いた水音は、ペニスがヴァギナから抜け出た音らしい……それに気付かないあたしは、離れたくないからとすぐに弟に抱きつく。
勃起ペニスがお互いの下腹部に挟まれて、ビクンビクンと脈動していた……射精している。
弟は射精の寸前、あたしの中から抜け出たのだ。
後になって、膣内射精するわけにはいかないから、と言ってくれた。
この時のあたしはまだそれに気付かず、もっと性の快楽を味わいたかったのだけど……驚くことに、そのまま弟に覆い被さって寝てしまった。
気が付いたのは、翌日の明け方。
両親がまだ寝ている隙に、二人でこっそりとお風呂に入って、シャワーで体を洗い流した。
弟の表情にはもう、あたしへの反発はない。
その笑顔は、素敵な男性のものだと、あたしは思えた。